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二度目のコロナ融資を年末に受けるための準備は何か

新型コロナの影響が、想定以上に長引いています。

昨年4月に最初の緊急事態宣言が出た際、1年以上も続くと予想できた人は、少なかったと思います。

そのため多くの中小企業が、昨年受けたコロナ融資の元金据え置き期間を1年に設定しました。今後返済が始まる企業も多いでしょう。

次の資金手当てが必要になります。

ゼロゼロ融資は審査が甘かった

昨年のコロナ融資は、緊急避難的な意味合いもあり、政治主導により、比較的甘い審査で融資が実行されました。

銀行はゼロゼロ融資など公的保証がついた融資を推進しました。貸し倒れリスクがなく、利息収入も自治体から税金で入るため、どんどん融資しました。

これにより、コロナ禍においても、中小企業の倒産件数は少ない状況です。

しかしゼロゼロ融資も終了し、次回から銀行はリスクを取りながらの融資実行になります。

当然融資審査は、厳しくなるでしょう。

これから、ワクチン接種が進み、今よりは消費マインドが向上すると予測されます。旅行や飲食も幾分かは、活発化していくでしょう。

そうした中、年末に向け、次の運転資金が必要になってきます。

 

勝負は4か月、売上を戻す

2度目のコロナ融資を受けるため、どんな準備が必要になってくるのでしょう?

6月20日に、沖縄を除き緊急事態宣言が解除されます。

オリンピックも開催されることから、経済は動き出すでしょう。

政治も選挙対策で経済対策を打ってくることが想定されます。

そうした中、年末に追加融資を受けるためには、7月~10月の4か月間が勝負。

この4か月の期間に、コロナ前同期比の80%~90%の売上が計上できるかどうかが大切です。

もう時間はありませんが、知恵を絞ります。コロナ期間中に十分時間はあったでしょうから、販売手法の変更や新商品の開発など、色々準備は整えていると思います。

 

売上改善度合いを数値で示す

4か月間である程度売上が戻ってきたら、数字で銀行に示します。

今後の事業計画書を提示したうえで、追加融資を申し込むのです。

おそらく追加融資の審査体制を厳しくしている銀行に対して、「回復しています。大丈夫です!」と、口頭でいくら訴えても効果は薄いです。

①コロナ前②コロナ禍③そして7月~10月までの直近実績、3つの数値を比較提示して、回復度合いを説明します。

売上に対する数値根拠をもって、銀行を説得するのです。

 

コストカット策を提示

併せて、コストカット策を提示します。

100%売上が戻らない中、コスト削減は必須になります。

今後予定しているコスト削減策に加え、コロナ禍において既に実施しているコスト削減も説明します。

売上80%で、コスト削減後の経費構造であれば、これだけの利益が見込めます、と数値で示します。

短期的に黒字化が見通せないなら、追加融資は難しくなります。

なぜなら、コロナ禍において銀行は十分な支援を融資先にしてきたと考えているからです。

ゼロゼロ融資(銀行にリスクはないですが)、リスケ(元金返済猶予)対応、短期融資の再貸、、、。

企業が自ら犠牲(コストカット)を払う姿勢を見せないと銀行は振り向いてくれないでしょう。

役員報酬・交際費・交通費・役員・親族向け家賃支払いなど経費の削減、不要資産の売却、不採算店舗の閉鎖、不採算部門からの撤退、適正人員配置による人件費の見直し、など自社コスト削減の取組を説明します。

 

【具体的なコストカット策はこちらの参考記事から;和田経営相談事務所オフィシャルホームページ】

営業利益がマイナス。会社を立て直すコスト削減の具体的方法

 

事業計画にして提出

上記の様な売上、経費を改善させる取り組みを「経営改善計画書」として提出します。

銀行が一番心配しているのは、「貸したお金が返ってくるかどうか」です。

銀行の不安を払しょくするために、売上、経費、利益、現預金、借入金が今後どうなっていくのか、事業計画書に記載して提出するのです。ちなみに、当事務所が作成を支援している事業計画書はこんな感じで作っています。

2度目のコロナ融資を受けて、資金繰りがどのように回っていくのか、売上利益はどう推移し既存の借入金を含めて債務はどのように返済されていくのか、事業計画書には示されます。

事業計画書には、対銀行融資を受けるための効果がありますが、もう一つ大きな効果があります。

先行きが見えない企業業績が今後どうなっていくのか、そのためにはどのような戦略・改善策を実行する必要があるのか、それらをまとめ頭を整理することによる、経営者自身の迷いを抑制する効果です。

 

検討したい資本性劣後ローン

事業計画書に盛り込む資金調達方法で是非検討したいのは、「資本性劣後ローン」です。資本性劣後ローンとは、詳しくはこの記事(和田経営相談事務所オフィシャルホームページ)を読んでいただきたいのですが、融資でありながら資本的な意味合いを持つ資金調達法です。

プロパー融資や信用保証協会付融資と組み合わせて実行すれば、銀行側から見ても融資リスクが分散されます。

この資本性ローン、いい商品ではありますが、知名度が低いため、活用が進んでいるとは言えません。この機会に検討してみるのも良いかもしれません。

 

銀行はいつまで支援してくれるのか

前述した通り、中小企業にとって、この7月~10月が勝負です。

そもそも、お話しした事業計画は、この時期の売上数値の改善が見られなければ、作成することが困難になります。

ここでコロナ前に戻ってくるような形が見えなければ、そして再建のための事業計画書の提出が難しければ、銀行は支援を打ち切る可能性があります。

融資を引き揚げるのではなく、追加融資を見送るという態度です。

追加融資を受けることが出来なければ、企業は年末の資金繰りに詰まってしまいます。

残念なことですが、事業継続が難しくなります。

そうならないために、7月~10月を背水の陣と捉えて、今日から準備を始める必要があります。

 

まとめると、2度目のコロナ融資を年末に受けるため、企業は、

① 7月~10月の売上をコロナ前80~90%に戻す

② コストカット策を打ち出す

③ 上記①、②を記載した事業計画書を提出し、目に見える形で銀行を説得する

以上、3つの準備が必要です。事業計画を作るうえで下記の様な補助事業(405事業)もあります。有効活用下さい。(405事業とは)

 

当事務所では現在(令和3年6月時点)までに、405事業を認定支援機関として活用し、7年間で7社の計画策定に関わりました(うち4社は3年間のモニタリング期間も終了し、残り3社は現在モリタリング中)。連続赤字を解消し、黒字化した事例も出ています。悩んでいるあなたのお力になれるかもしれません。経営者の方で、405事業を使って、赤字状態を改善したい方、資金繰りを安定化させたい方は、お手伝いしますので、下記お問い合わせフォームからご連絡もしくはお電話(089-904-1437)ください。

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