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BS計画作成のポイント:アクションプランと数値計画|経営危機を乗り越える!経営再建計画の作り方⑰

アクションプランと数値計画の第10回目。

今日は、「アクションプランと数値計画:BS計画作成のポイント」の話をします。

BSとはバランスシート(貸借対照表)のこと。このコラムでは省略して「BS」で記載していきます。

 

BS計画とは

BS計画とは、PL(損益)計画やアクションプランを実施することで貸借対照表の数値がどうなるのか計算するシート、のことです。

作成の順番としては、PL計画、金融支援計画、税額計算表などの後になります。

BS計画を作っていると、経営再建期間中にキャッシュが回っていくか(現預金勘定がマイナスになれば資金ショートする)どうか分かります。

PL計画と比較してBS計画の作成に苦手意識を持つ方が多いのですが、これから説明する手順で入力していけば、BS計画は完成します。

 

BS計画の作成手順

私がいつも使っているフォーマットを使って作成手順を説明します。

【BS計画フォーマット】※PCサイトの方は表のうえでクリックすると拡大しますBS計画

(ステップ1) 有形固定資産欄→「減価償却と設備投資計画」から数値を転記
(ステップ2) 短期借入金と長期借入金の欄→「金融支援計画」から数値を転記
(ステップ3) 利益剰余金の欄→「PL計画」から「利益剰余金」数値を転記
(ステップ4) 売掛金の欄→直近期実績「売掛金÷売上高」に、PL計画各年度の売上数値を乗じて算出
(ステップ5) 棚卸資産の欄→直近期実績「棚卸資産÷売上高」に、PL計画各年度の売上数値を乗じて算出
(ステップ6) 買掛金の欄→直近期実績「買掛金÷売上原価」に、PL計画各年度の売上原価数値を乗じて算出
(ステップ7) 支払手形の欄→直近期実績「支払手形÷売上原価」に、PL計画各年度の売上原価数値を乗じて算出
(ステップ8) 未払法人税等の欄→「PL計画」から法人税等充当額の数値を転記
(ステップ9) 長期未払費用の欄→「減価償却と設備投資計画」から「リース資産」数値を転記
(ステップ10) その他の勘定科目の欄→直近期実績、試算表やアクションプランの施策を勘案して数値を入力
(ステップ11) 現預金の欄→最後に差額を記載。マイナスになると、どこかおかしいので、見直し
(ステップ12) 資産=負債・純資産が同額になっているか確認

以上の作成の流れとなります。

 

現預金マイナスは見直す

上の手順でいうと、最後に現預金残高が残ります。

現預金残高がマイナスになるようなら、何らかの数値作成ミスがあります。

【参考記事】現預金とは~決算書にあるのに手元にお金がないわけ

または、資産勘定科目の増加や、負債勘定科目の減少など、資金繰りにマイナス影響を与える数値設計になっている可能性があります。

本来なら、PL計画から簡易CFを計算し、その範囲内で金融支援計画の中で金融機関返済額を決めるので、現預金はマイナスにはなりません。

お話ししてきた通り、BS計画は先行して作成した他の計画(0年目の着地見込み、PL計画、金融支援計画、販管費計画、製造原価計画、減価償却費と設備投資計画など)の数値を当てはめて作ります。

他の計画から当てはめる数値がない部分は、試算表や過去実績を参考にして数値を入力していきます。

以上、「BS計画作成のポイント」について、お話しました。

今後の貴社の財務改善にお役立ていただけますと幸いです。

 

【関連記事】

PL計画作成のポイント:アクションアクションプランと数値計画|経営危機を乗り越える!経営再建計画の作り方|⑭

販管費計画作成のポイント:アクションプランと数値計画|経営危機を乗り越える!経営再建計画の作り方|⑫

製造原価計画作成のポイント:アクションアクションプランと数値計画|経営危機を乗り越える!経営再建計画の作り方|⑬

 

「BS計画作成のポイント:アクションプランと数値計画|経営危機を乗り越える!経営再建計画の作り方⑰ 」
ご覧いただきありがとうございました。

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