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経営改善計画策定支援事業(通称405事業)の現状について思うこと【後編】~利用が伸び悩む理由~

~事業に関しての利害関係者それぞれの事情~

前回は、「経営改善計画策定支援事業」(通称405事業)の概要と現状についてお話した。

その中で、事業開始時には好調であったが、現在は利用が伸び悩んでいるという分析をした。なぜなのか?

主な利害関係者を企業経営者、メインバンク、計画の策定支援を行う専門家にわけ、それぞれの事情について考えていきたい。(あくまでも個人的な推測)。

①企業経営者
・そもそも、この事業の存在を知らない
・時間と費用を投入して計画を作っても費用対効果が不明
・事業計画にお金を投入するほどの余裕がない
・業界のことも知らない専門家がどれだけ意味のあるものを作れるのか不安

②メインバンク(特に現場の実権者=営業店の支店長や営業マネージャーなど)
・ただでさえ資金繰りが厳しい企業に数十万円の自己負担を提案しづらい(できれば自己負担無しを提案したい)
・計画を策定する必要がある案件は多数抱えているが、誰にでも依頼するわけにはいかない(信用できる専門家が周りにいない)
・専門家は銀行が納得する計画書を作成できるのか不安(頼んでも銀行が了承できないレベルの計画が出来上がってくれば困る)
・以前専門家が提出してきた計画が目も当てられない低いレベルだった
・保証協会付融資のシェアが多い融資先は、時間やコストをかけて苦労するより、保証協会に代位弁済してもらう方が楽
・業績不振企業の計画策定のお手伝いは、時間がかかる上に、銀行内部であまり評価されない(手っ取り早く成果が出る投信や保険、ローンなどの販売が優先される)

③専門家(税理士やコンサルタントなどの経営革新等支援機関)
・計画を作るために時間や労力を投入して、債権者の銀行から承諾を得られないと、どうしよう(自信がない)
・へたにクライアントをつつき回して、本業(税理士なら記帳業務、申告業務)に関して悪影響が出たら困る
・計画が認めれたとしても、3年間のモニタリング期間中が心配。作成提出した計画をもって、達成度合いの責任をなすりつけられ、銀行から攻められるのではないか
・銀行の考え方が分からない、銀行が求める改善計画のレベルが分からない
・そもそも作り方が分からない

~メインバンクから専門家へがスムーズ~

以上のような原因があるのではないか。そして現実は、メインバンクの現場から専門家に相談があるケースが、一番スムーズにいく流れではなかろうか。(銀行と専門家が一体となって、企業者をもり立てて計画を策定していく雰囲気になるため)。

この流れを作るために、専門家は計画策定のプロとして、スキルを磨いていくとともに、一つ一つの仕事を確実に達成していくしかない。そして、銀行からの信頼を深めていくしかない。

この事業の現状の課題は、「専門家の計画策定スキルの向上による銀行(メインバンク)に対しての信用力の強化」。キーマンは間違いなく、銀行の現場人材だ。正確な仕事を積み重ねて、そこに対して信頼を高め、結果連携が進み出すと、銀行の現場は困っている状態なので、事業の活用は進むだろう。(金融庁が発表したベンチマークにも重要項目として記載されている)。

企業者にとっても有益な制度だと思うので、当事務所も事業活用に注力している。

《記事のまとめ》
・事業が好調の後、停滞している理由は、企業経営者、メインバンク、専門家、それぞれに抱えている事情によるものである
・事業取り上げの流れは、メインバンク→専門家への相談、がスムーズに進むのではないか

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【参考記事】
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経営改善計画策定後に大切なこと
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