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会社を再建する!経営改善計画書の作り方③~現状分析の重要性~

現状分析が不十分だと、説得力のある計画は作れない

経営改善計画書と言いますが、私は2段階に分かれると認識しています。

まずは、前半が「現状分析ステージ」。

その次の段階として、後半が「将来数値計画と改善の具体的行動策」。

経営改善計画書を、後半だけで捉えていると、何か物足りない計画となってしまいます。

理由は、現状分析ができていないため、数値や行動計画の根拠が弱いからです。

銀行など金融機関から、「この売上数値、利益数値の根拠は何ですか?」「本当にキャッシュフローで今後返済できるのですか?」と質問されて、十分な回答が返せなくなります。

現状分析が不十分なまま作成された経営改善計画書は、過去の数値を将来に向けて、横ならびで置いているだけです。だから迫力も説得力もありません。

それを防ぐためには、現状分析に意識を向けることです。

私の場合は、全体にかける力を100としたら、50以上を現状分析にかけます。

そして現状分析が終わった時点で、経営者や金融機関など債権者と、課題や方向性を意見交換をして、後半戦の数値と行動計画作成に移ります。

これをしていないと、出来上がった計画書が債権者から認められないものとなります。

では、現状分析で作成する書類をお話します。

支援先企業の置かれた状況や経営環境によって様々なのですが、例えば以下のような内容を調査分析します。

事業・財務デューデリの項目

①会社年表作成

(社会の動き、業界の動きの中で、企業はどのような意思決定をして動いてきたか)

②組織図

③過去10ヵ年貸借対照表分析

④過去10ヵ年損益計算書分析

⑤過去10ヵ年キャッシュフロー分析

⑥製造原価分析

⑦販売管理費分析

⑧事業部門別収支分析

⑨店舗別収支分析

⑩取引先別収支分析

⑪商品カテゴリー別収支分析

※⑧~⑪については、会社の状況に応じて、優先順位の高いものを選定します。

⑫業務の流れ分析

(製造から販売まで業務フローを確認し、その中で問題点を抽出→経済産業省が公開している「ローカルベンチマークシート」を活用すると、まとめやすいでしょう)下記経済産業省サイトリンク→https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/

⑬金融機関借入金の内訳

(調達行、金額、金利、返済期間、保証の有無、保証割合、保証料)

⑭リース資産の内訳

(調達リース会社、金額、設備内容、リース料、リース期間)

⑮資金繰り分析

(資金繰り表を作っていなければ、場合によっては最初から作ります)資金繰り表の作成方法は下記記事を参照

資金繰り表 作成方法と活用の注意点

⑯人件費内訳

⑰設備の状況

(更新時期に来ている老朽化している設備はないか)

⑱関連会社間、法個人間、の資金の流れ調査

⑲役員個人借入、個人資産の状況

⑳手持ち案件の確認(受注残や見込み案件)

㉑競合分析

(競合はどこか、競合の強みは何か、自社と比較して顧客支持度はどうか、など)

㉒SWOT分析(強み、弱み、事業機会、脅威)

㉓実態貸借対照表

(不良資産や不良在庫、簿外債務の調査、役員への貸付金・役員からの借入金は内容をよく確認する)【参考記事】→「銀行員は役員貸付金と役員借入金をこう見ている」

㉔過剰債務判定

㉕経営課題と改善の方向性

㉖窮境要因と除去可能性(事業調査・財務調査のまとめ)

(上記①~㉕の分析により導き出される、現在の苦境に至った原因は何か、またその苦境要因は、経営改善行動により取り除くことが可能か)

 

こんな感じでやります。後は状況に応じて随時、追加したり減らしたりします。調査をしていて気になる部分は、深堀りして確認していきます。

ポイントは分解することです。決算書に記載されている数字は、あくまでも合計です。内訳は決算書では分かりません。場合によっては、社内の内部帳簿や総勘定元帳から元データ数値を拾ってくることもあります。

図表を使って、誰が見ても分かりやすいような資料を作成することも大切です。私の場合、Excelで作ります。WordやPowerPointはあまり使いません。

寝ても覚めても、掛かりきりに

現状分析は通常、3か月~4か月かかります。その間、1~2週間に1度の経営者面談と、資料作成、現場確認などで、掛かりきりになります。

そのため同時期に並行してお手伝いできる案件は、2社が限度です。

その代わり、お手伝いする会社は、一心同体で寝ても覚めても集中します。

お分かりの通り、経営改善計画書作成支援は、片手間ではできません。

現状分析を飛ばして、計画数値策定に入るため、説得力がなくなるのです。

一体になってやっていると、「この人となら」と、経営者も本気になります。

次回は、後半部分、「数値計画と具体的行動策の作り方」についてお話しします。

 

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