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東芝の金融団の間で何が起こっているのか

~メインバンクとサブバンク以下の足並みの乱れ~

東芝の金融団の足並みの乱れが、報道されている。

金融団の間で、何が起こっているのか。

金融団は、融資シェアの高い都市銀行(以下都銀)を中心としたメインバンク集団と、融資シェアの低い地方銀行(以下地銀)や生損保などのサブバンク以下の集団で組織されている。

東芝の業績が良いとされていた時期(実は粉飾していたが)には、各銀行がこぞって「是非当行で借りてください」と、「東芝詣」をしていたことだろう。

債務超過に陥ることになった東芝の支援。メインの都銀が中心となり、追加支援策をまとめ、サブ以下に提示しているが、報道によると、異議を唱える声が上がっているようだ。

~地銀が慎重姿勢をとっている4つの理由~

なぜ特に地銀は、追加支援に慎重姿勢を唱えているのか。

これには、銀行の考え方が影響している。以下私個人の見解を説明する。

①決算書の粉飾
東芝は長年に渡り、売上を水増しするなど、決算書を粉飾していた。監査法人も気づかなかったこの粉飾。銀行は、「うそをつかれる」「だまされる」ことを最も嫌う。一方、業績が悪いときも、正直に事情を打ち明け、真摯に改善に努めようとする経営者は、応援することがある。東芝は銀行が一番嫌うことをして、信用をなくしたのだ。

②追加損失
東芝は、アメリカの原発会社の処理を決定した。嘘をつく体質の会社とレッテルを貼られており、このような話が他にはないのか、これからも追加支援が必要になってるのではないかと、疑心暗鬼になっている。

③担保の配分
今まで優良上場会社として、無担保融資を受けてきた東芝であるが、今回追加支援を受けるに当たり、株式等担保の提供を申し出てきた。その配分方法が、評価額や換金性の面で、メインバンクに有利になっているのではないか、と感じている。担保でカバーできていていない部分は、貸倒引当金を計上する必要があり、都銀と比較し規模の小さい地銀にとっては、銀行本体の業績にマイナスの大きな影響を及ぼす。そのことを危惧しているのだ。

④メイン寄せ
企業が業績不振になった場合、メインバンクが責任をもって支えるべきだ、という銀行界の慣習がある。サブ行以下の融資をメイン行が肩代わりしたり、サブ行以下が融資を絞ることでメイン行の融資が増加していく「メイン寄せ」が発生したりする。サブ行以下は、メイン行にできれば融資を肩代わりしてほしいが、メイン行はこれ以上の負担は担いたくない(リスクは金融団で分担したい)と感じており、立場立場で意見がぶつかるのだ。

粉飾、追加損失、担保配分、メイン寄せ、色々な事が重なり、サブバンク以下の銀行は追加支援に慎重になっている。東芝の金融団のやりとりには、銀行の考え方の一端が顕著に現れている。

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【参考記事】
決算書が資産超過でも安心できないわけ
メインバンクを変えるときの経営者の気持ちとそのリスク
ちょっと考えたい中小企業のその財務対応~粉飾決算の怖さ~

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