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経営者は卒業生を大切にしなさい!

4月に入り、立て続けに2名の銀行時代の元同僚が、当事務所を訪ねてきました。

といっても、2名いずれも私が在籍していた銀行を退職しています。

2人とも新しいステージで頑張っているようです。

 

アルムナイとは

最新、新聞や雑誌において、「アルムナイ」という言葉がよく出てきます。

アルムナイとは、「卒業生」という意味です。

人事領域で使われる場合には「企業の離職・退職した人の集まり」のことを指します。

上記2名とコンサルをしている私は、元の在籍先銀行からみて、「アルムナイ」と言えます。

 

アルムナイの活用

人材不足が問題となっている昨今、企業を退職した従業員である「アルムナイ」を制度として活用しようとする企業が、大企業を中心に増えています。

カムバック制度により、「アルムナイ」を再雇用したり、現役社員と「アルムナイ」の定期的な懇親の場を設けたり。

退職後も「アルムナイ」と友好的な関係を築いておくことが、企業にとってメリットとなるケースがあります。

もちろん、辞め方、辞めさせ方は、とても大切です。

トラブルや解雇など、辞め方が悪ければ、以後の友好的な関係は築けません。

 

辞め方、辞めさせ方を、きれいに

アルムナイ制度を有効化するためには、辞め方、辞めさせ方が大切になります。

経営者側は、退職者が不正やトラブルでやめるのではない場合、

例えば次のステージに挑戦したいとか、家庭の事情とか、まぁその他いろいろなケースがありますが、

退職者の意思が固い場合、快く送り出すことが大切です。

私は辞表を提出したとき、その時の人事部長が「何かあったら力になるから、何でも言ってこい」と快く送り出してくれました。その結果、退職して10年が経過した今でも、個人的には元の勤務先の銀行とメインバンクの付き合いをしています。

逆にどうせ辞めるのだからと、冷たい対応をとると、「あの会社は冷たい」と、悪い風評を流されたり、商売敵になったり、プラスにはなりません。

縁あってあなたの会社で力を貸してくれたのだから、出来るだけ温かい対応で送り出したいものです。

一方、退職者側も「後ろ脚で砂をかけるような辞め方」をすると、次のステージで痛い目にあいます。

 

アルムナイ再雇用のメリット

「アルムナイ」が、他の場所で働いたり、自分で事業をやってみてうまくいかず、やはり前の職場でもう一度働いてみたい、と感じることがあります。

その時タイミングよく、あなたの会社に受け入れる場所や役割があれば、「アルムナイ」は大きな戦力になるでしょう。

違う職場や自分で事業をした経験は、「アルムナイ」を一段スキルアップさせているからです。また出戻りを決意した「アルムナイ」は、あなたの会社を再評価しているはずなので、モチベーションを高く保って取り組んでくれるでしょう。

タイミングよくカムバックしてもらうためには、「アルムナイ」の現在の状況をつかんでおく必要があります。

大企業にとってそれが、現役社員と「アルムナイ」の懇親会です。

あなたができることは、元気にしているか時々電話を入れたり、手紙を書いたりして、いつも気にかけていることを「アルムナイ」に伝えておくことです。

 

アルムナイと事業で連携

タニタ食堂では、希望する社員と個人事業主としての契約を結び、プロジェクトを発注しているそうです。

この契約形態は、社員にも会社にもメリットがあります。

社員は、より柔軟な働き方が可能になり、会社は社会保険料などの固定費の削減が可能になります。

また、「アルムナイ」をアウトソーシング(外注先)として、引き続き連携していくことも有意義です。

会社は、「アルムナイ」の力量も仕事の流儀も熟知しており、発注先として安心感があるからです。

 

社員の働き方の多様性を認める

今の時代、特に優秀な従業員を自社に引き留めておくことは難しくなっています。

転職のマッチングサイトに気楽に登録できますし、自分の力量を試したいのなら、クラウドソーシングサイトでプロジェクトを探すことは容易です。

それなら、会社が社員のステップアップを応援する、会社の外に出てもパートナーとして続けられることを目指すのも、一つの手段です。

もちろん、営業機密を持ち出させないこと、情報発信で会社に害を与えないこと、などリスク管理は必要ですが。

社員の働き方の多様性を認める会社、そして退職者を大切にする会社に、優秀な人材は集まってくるのではないか、と思います。

そういう意味でも、「アルムナイ」=「辞めた社員といい関係でつながり続けること」は、とても大切なことだと私は感じるのです。

 

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