前回お話ししたように、1年目は品質と納期に気を配りながら、がむしゃらに仕事をやっていきます。
すると、実績や経験が蓄積されてきて、業界内での信用も少しづつ上がってくるでしょう。
次に考えたいのは、今まではとにかく数をこなしていた現状から立ち止まり、
自分は何が得意なのか、どの分野でクライアントに貢献できるのか、そもそもクライアントは誰なのか、を考えることです。
そして売上(現金)をあげることができるルートを、多数確保し、リスク分散を図ることです。1か所からの売上が3割を超えると、その仕事を失注したときのリスクが高まります。
3年目までに、業務の忙しさにかまけて、これをしっかりと考えておかなければ、これから苦労します。
自分が中堅になっていくると、どんどん新しい診断士は出てきますし、使う側(特に行政機関など)は、若くてフレッシュで素直な人材を求めることもあります。
私も経験がありますが、行政のコーディネータ業務などは、信用形成や安定収入から非常にありがたい反面、そこから抜け出せなくなるリスクもあるからです(物事、何でもですが、良いことばかりではないのです)。
行政業務が予算の関係上、終了したらどうなりますか?業務方針・発注方針が変更したら?担当者が変更したら?
一か所に売上を依存していたら、まずいことになります。
だから自分がリスクを取って踏み出すことです。
もともと脱サラしてゼロから始めたのだから、失うものはありますか?
今が安定しているのだったら、なおさら次の準備をしておくことです。必ず環境は変化します。
私は、自分の事業を見直すために、普段はクライアントにしている「振り返りと事業環境分析」を自分に当てはめてやってみました。あぶりだされたリスクを見ながら、その上で、自分が今後どう進んでいくべきか、戦略を立てました。
恥ずかしながら、現時点で、達成できていないことも多いですが、今後の課題で、まぁそんなものです。
診断士も事業者として、現状に安住せずリスクを取っていくことが必要な気がします。それがリスク対策にもつながるのです。
次回は5年目までの話をします。
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