前回まで、プロコン診断士の独立から5年目までお話ししてきました。今日は5年目以降についてです。
私も独立して8年目ですので、ステージでいえば、この段階に入ります。色々試しているところなので、自分が今、考えていることの話になるかもしれません。
独立して5年が経過すると、ある程度実績も出来てきて、仕事の流れも分かってくるでしょう。
リピートの仕事も増えてきます。
その来た仕事を確実に実施していくことで、更に信用がついてくるでしょう。
仕事が増えてくると、(だいたい診断士は、社員を雇わず、1人でやっているケースが多い)時期によっては、自分一人で対応できないほどの依頼が来ることがあります。
ここで、引き続き自分一人でやっていくのか、それとも誰かを力を借りて受ける仕事を増やしていくのか、考えます。
一人でやっていくのなら、能力は限られているので、「どの仕事を受注するのか」という基準が必要になってきます。
私も受注する仕事の基準を決めています。独立してから色々な失敗をしながら、自分なりに作ったものです。
診断士でも、人それぞれやり方や相性があるでしょうから、「自分式の基準作り」をする必要があります。
例えば私の場合は、
「以前コンサルタントとトラブルになっており、契約までの打合せの際に、その時の愚痴を言う」
という経営者の場合は、お受けしません。自分も同じようになる可能性があるからです。
また、経営者や紹介者が強引な場合も受けません。経営者や紹介者が強引なケースで、過去に手痛い失敗をしてきたからです。
これは一例ですが、このように受けない基準、逆に受ける基準を複数作成し、契約の際の参考にしています。
一人で事業をやる場合には、お互いがハッピーになるために、成果が挙がる仕事や、相性の良い経営者を選ぶことが大切です。(そのためには、『成果とは何か』の基準を持っておくこと)。
案件を選ぶためには、相手から指名される段階まで、自分を引き上げておかねばなりません。そのために、今までお話ししてきたように、成果物など、仕事の品質に徹底してこだわります。
「あの先生に是非お願いしたい」と、指名されるようになりたいものです。
受注量が増えてくると、自分一人では限界がきて、誰かの力を借りる事も出てくるでしょう。
社員を雇うかもしれませんし、同業の診断士の力を借りるかもしれまん。
難しいのは、同業の診断士の力を借りるときです。
建設業などの場合は、仕事が集中すれば、うまく外注を活用します。その際は、いくらかの紹介料をもらって外注する場合もあるようです。
診断士もそのような対応ができないか、ずっと考えてきたのですが、色々と慎重になります。
依頼が来た仕事は、自分に対して来ているので、外注先は余程信用できる相手でないと、自分の信用も落ちてしまいます。
外注した先が顧客先とトラブルになり、仕事がブーメランのように帰ってきて、自分の首を絞めることにもなりかねません。
その分、日頃から勉強会などを通じて定期的に交流を図っていると、人間性や仕事のスキルの理解が進み、お互い安心して連携することができます。
そういう信頼できる方は、私にも何人かいます。
私の事務所も8年が経過しようとしており、時期によっては受けきれないご依頼をいただくことが出てきました。
スケジュールの調整がつけば、お受けしたい相手からの仕事も、残念ながらお受けできなかったり、時期を待っていただいたりすることがあります。
このままのやり方で続けるのか、それとも労力を確保するため手を打つのか、分岐点に来ているようです。
私も今まさにそうですが、5年目以降は、今のまま現状でコツコツ行くか、それとも勝負をかけて伸ばしていくのか、決断するケースがあるのではないでしょうか。
4回に渡り、独立してから時期別の対処法を、自分なりの考えで、お話ししてきました。お付き合いいただき、ありがとうございます。
診断士も事業者として、先を見越して色々と手を打っていく必要がありそうです。そうしなければ、時間だけが経過して、賞味期限切れになりかねません。
皆さんの今後の展開に、少しでも参考になれば幸いです。
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