なぜ銀行員は慣れた頃に転勤するのか?でお話した通り、色々な事情で、「銀行員は親しくなって、自社を理解してくれた頃」に転勤してしまいます。
そこで気になるのは、「転勤してきた銀行員(特に支店長)が、前任の支店長のように、自社を理解してくれ、前向きに応援してくれるのか」ということです。
結論から申し上げますと、「自社に対する方針ががらっと変わる可能性」があります。私が銀行員時代に得意先担当をしてきた時も、この「方針転換」を経験してきました。顧客からも「支店長替わって融資姿勢が変化したね。」と言われることがありました。
銀行には、色々なタイプの支店長がいます。イケイケどんどんで、融資を積極的に推進する支店長。逆に守り重視で、リスクを取りたがらない支店長。経営側も「イケイケどんどん」タイプの支店長が続けば、次は堅実派を赴任させようという、バランス感覚が働きます。
ですから、前任のイケイケタイプの支店長と、「近いうち、設備投資するからその時は頼むよ。」と口約束していても、支店長の転勤で白紙に戻るケースだって考えられるのです。それを防ぐには、例えばもし支店長が転勤しそうなタイミングなら、将来計画だったとしても、具体化させたプランを提示し、稟議ベースで承認をとっておくと良いでしょう。口頭ベースではなく、稟議承認を取っておくと、支店長が変わっても(絶対とは言えませんが)安心です。
このように、支店長が替わって自社に対する方針が変わることは、よくあることです。このことを頭に入れ、銀行取引をしていきましょう。
【この記事を書いた人はこんな人】プロフィール
【関連記事】
銀行員が急に融資を断ってきたその背景
銀行員が上司と二人で訪問してくることの意味について
銀行を不安にするその言動~少額融資の申込~
お問い合わせは、こちらからどうぞ。