会社を経営していく上で、銀行との関係性は重要です。
特に融資取引において、銀行から「必要な時期に必要な金額」が調達できないと、会社の資金繰りに影響を与えます。
そのためには、常日頃から銀行との信頼関係を築いておく必要があります。
しかしながら、銀行の考え方や融資方針などは、中々表に出てきません。また銀行担当者も本音を漏らさないものです。銀行は、一般会社と少し違った考え方をすることがあります。
貴方が経営者であるなら、その言動が銀行員を不安にしている可能性があります。何回かに分け、ありがちな失敗について、お話ししたいと思います。第1回目は、「少額融資の申込」についてです。
「融資申込金額が少ないことは、リスクが低く、銀行にとって良いことではないか?」と、普通は考えます。
しかし、それも時と場合によります。貴社が、年商10億円の企業であるとします。
100万円の融資申込が、例えば3ヶ月連続して発生した場合、銀行員はこう感じます。
「この会社は、資金繰りもきちんと管理できていないのか。ずさんな会社だ。」「最初に300万円借りておけば良いのに!」「そんな少額も用意できないのか。大丈夫だろうか?」
銀行は、融資申込が発生する度に、稟議書を作成して、上司や本部の承認を得ています。
少額融資が、連続すると、融資担当者は、上司や本部から担当企業に対しての管理能力を問われます。このことが融資担当者は、とても嫌なのです。(ただし、資金繰り表などを事前に提出し、予定通りであるなら問題ありません)。
口に出さないかもしれませんが、本音では、「自分で何とか用意してくれないか」と思っています。
銀行員は、企業が思っている以上に、少額で連続した融資を嫌がるのです。特にそれが、当初の予想外であるなら、尚更です。
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