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続々と参入するLCCについて②

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今年から日本でもLCC(ローコスト・キャリア=格安航空)を利用できるようになりました。昨日もお話しましたが、LCCは既存の大手航空会社と比較して、運賃が格段に安くなっています。3分の1程度の値段もあります。

ではなぜ、こんなに低価格の運賃が顧客に提供できるのでしょうか。LCCのユニットコスト(1座席を1キロメートル運ぶのにかかるコスト)は3円です。ANAが13円、会社更生法により身軽になったJALが11円と比較しても圧倒的なコスト競争力です。

ここには様々なビジネスのヒントが詰まっています。それではそのLCCの工夫されたビジネスモデルについてみていきたいと思います。

①短距離路線に特化
飛行時間4時間以内の短距離路線に集中させています。折り返し時間を短くして、航空機をフル稼働させて効率的なオペレーションを図っています。乗客にとってもLCCは座席が狭くのり心地が悪いため、短距離路線が適しています。

②高い搭乗率
LCCの搭乗率はおおむね80%と言われています。ANAやJALが約60%ですので、20%高くなっています。そのため重要のあるところに路線を開設するという目利きが必要です。だから当面、成田と関空が絡み、地方ー地方はありません。松山からは残念ながら今のところ利用できません。

③航空機の高稼働
空港での折り返し時間を徹底して短期間に設定しています。レガシーキャリアが40分でLCCは25分です。乗客が遅刻すればアナウンスなしでさっさと飛び立ちます。遅れてくる乗客が悪いという判断です。乗客側は注意が必要ですね。チェックイン時間の締切もレガシーが15分前ですが、LCCは30分前です。より厳しく時間と対峙し、稼働率を高めています。

④第2空港を利用
航空使用料をなるべく抑えるために、LCCは都心までの利便性が悪い第2空港を利用しています。首都圏であれば、羽田ではなく成田、関西圏であれば伊丹ではなく関西国際空港などを利用しているのはそうした理由です。

⑤社員のマルチタスク化
LCCでは1人の社員が何役もこなすマルチタスク化が基本です。例えば、客室乗務員が機内清掃、チェックイン業務を行うことなどで、1人当たりの生産性を向上させ、人件費の抑制に努めています。

⑥航空機の統一
使用する航空機を1機種に絞るのが基本です。そのことでジョブローテーションが組みやすいし、すべての航空機で取り扱いが同じであるため、作業効率があがり、少人数で業務をこなせるようになります。

⑦有料サービス
荷物の預け入れ、機内での飲み物や食事、エンターテイメント設備、座席指定、毛布や枕すべて有料です。LCC収入のうちこれらの付帯収入は約2割と言われています。

このようにサービス業でありながら、徹底して生産性の向上にこだわり、無駄を排除することで、低コスト体質の構築に努めています。当たり前のことながら、低コスト体制を実現できるため、顧客に低価格を提供できているのです。このLCCのビジネスにちりばめられている様々な経営の工夫、他の事業でも色々と活用できそうですね。次回はLCCに対してのレガシーキャリアの差別化策についてみていきたいと思います。

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