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事業再生の基礎

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事業再生支援業務においては、まず事業再生の基礎を固めることが必要になります。

では、「事業再生の基礎を固める」とはどのような事なのでしょうか。株式会社きんざいの「事業再生講座」の冊子を参考に説明したいと思います。
この冊子によると、事業再生の基礎を固める段階では、①経営的側面②事業的側面③財務的側面④管理的側面の4つの側面から、多面的に事業の再生可能性を確認することが大切ということです。各側面を順番に見ていきましょう。

①経営的側面
経営陣の事業再生に関する取り組み姿勢と事業再生という危機を乗り越えるだけの経営能力が経営陣に備わっているかどうかを確認します。

②事業的側面
事業ごとに直面している経営環境をマクロ環境、ミクロ環境、内部環境のそれぞれについて分析し、その環境に対応するための再生シナリオを策定し将来ビジョンを明らかにします。

③財務的側面
②で策定された再生シナリオを実際の行動に移すために、具体的な再建計画(計数計画・施策計画)へと落とし込みます。

④管理的側面
再建計画をいかに実践しつつ再建計画の進捗状況をいかに把握するかの視点から、再建計画策定の段階から「活動並びに管理のための仕組み」を組織内外に組み込むようにします。

②と③については、事業再生の意識として支援者側に浸透しています。しかしながら、①や④についてはあまり意識が行っていないのではないでしょうか。

私の事業再生を支援した経験からも、①をしっかりと確認しておかなければ、いくら②や③で素晴らしい事業再生計画が出来上がったとしても、うまく実行に結びつきません。

特に中小零細企業の場合、事業再生のステージにおいても、引き続き同じ経営者が指揮を執ることも少なくありません。そうした背景の中、事業再生案件で生き残っている企業は、経営者がプライドを捨て、泥臭く、粘り強く経営にあたっています。当然かもしれませんが、自身の報酬などを削減し、それでも従業員の雇用は守っています。こうした姿勢がないと、事業再生企業は空中分解し、従業員も離散してしまいます。私が知っている事業再生で生き残っている企業は、雇用を守るという意識が強く、経営不振下においても従業員との関係は良好なところが多いです。

また、④についても大切で、再建計画を作ったはいいけれど、実行管理をシステム化しておかないと絵に描いた餅になってしまいます。

ということで、事業再生の基礎固めは、①経営的側面をしっかりと確認し、④管理的側面を重視しながら、管理面をシステム化し、PDCAサイクルをしっかりと回していくことが大切と言えそうです。

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