銀行主導でなく、自社で決めるべきこと、第2回の今日は、「長期借入金の返済期間」についてです。
私が銀行時代に渉外担当で顧客折衝をしている際、当然ですが、設備資金や建物建築資金などの長期借入金の申し込みがありました。融資金額や融資時期については企業側から依頼があっても、「返済期間は〇〇年で、その根拠はこうです。」と返済期間について、明確な依頼があったことは少なかったように思います。
理由を考えてみると、企業側に投資に関する事業計画がないため、「この設備を導入して、新たにどれだけのキャッシュフロー(利益+減価償却)を捻出できるのか」、が明確化していなかったからだと思います。
銀行主導で返済期間を決められると、銀行は速く資金を回収したいとの想いから、どうしても短めの返済期間の提示になりがちです。一度その返済期間で返済が始まると、いざ支払いがしんどくなっても、返済期間の延長は言い出しにくいものです。そのため、資金繰りが忙しくなってしまいます。
そうならないためにも、設備投資を行う際には、事前に事業計画を策定し、新たな投資がどれぐらいのキャッシュフローを生むのか、を把握します。そしてキャッシュフローをベースにした返済期間を自社主導で銀行に依頼する方が良いと思います。
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