景気が良くなるためには、企業の設備投資が増加する必要があります。政府は、現在設備投資が増加するための、税制等の優遇措置を検討しています。
近い将来、貴社も設備投資をするタイミングが来るかもしれません。設備投資をする場合、自己資金があればいいですが、大抵は銀行から設備資金を借りることになります。
そこで、設備投資を申し込む際、気をつけておくとよいことについて、お話したいと思います。今日は、「借入金の元金返済据え置き期間を有効活用する」についてです。
設備資金は、長期借入金を申し込むことになりますが、その際、「元金返済の据置期間を申し込んでおく」ことをお勧めします。通常ですと、借入すると翌月から返済が始まります。しかし、元金据え置き期間を申し込んでおくと、半年から1年程度、元金返済が据え置かれ、その間、利息のみの支払いでよくなります。
設備が稼働して、売り上げとして入金するまでにはタイムラグがあります。元金据え置き期間の設定は、それを考慮した「資金繰り安定化対策」になります。
元金を据え置きますか?と銀行からは聞いてくれません。できれば早く回収を始めたいからです。妥当な理由を添えて、自社が申し込みましょう。
民間金融機関は難しいかもしれませんが、交渉してみましょう。一方、政府系金融機関は、据え置き期間が制度融資の条件として明示されていますので、申込みやすいため、是非お願いしてみましょう。こうしたちょっとしたことを知っているかいないかで、設備投資当初の資金繰りの負担を和らげることができるのです。