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銀行主導ではなく、自社で決めるべきこと①~借入形態をどうするか~

事業者と話をしていると、銀行交渉で気になることがあります。

銀行とは良きパートナーとして、永く付き合うべきですが、そのためにはある程度、銀行取引の知識を持ち合わせておく必要があります。

さて、今日から少し「銀行主導ではなく、自社で決めるべきこと」について、お話してみたいと思います。

短期借入金にするか、長期借入金にするか

一つ目の今日は、「借入形態を短期借入金にするか、長期借入金にするか」ということです。銀行に対して、融資金額や融資時期は申し込んでも、短期借入金か長期借入金かについては指定せず、結果的に貸借対照表のバランスがくずれ、そこから資金繰りが悪化していくケースがあります。

とにかく資金がいついつまでに必要だから、融資をお願いします、細かいことは銀行にお任せしますという姿勢です。

正常運転資金の範囲内なら、短期借入金で調達

私が銀行員時代には、運転資金の申し込みがあれば、まず保証協会付の長期運転資金を提案していました。正常な運転資金の範囲内(正常運転資金=売掛債権+棚卸資産―買入債務)でもです。正常運転資金の範囲内であれば、短期借入金で調達することがセオリーです。しかしながら、長期借入金で調達し、融資の本数が増えると資金繰りが忙しくなります。しかしこれが普通の銀行の対応です。

正解は、正常運転資金の範囲内であれば、短期借入金(手形貸付や当座貸越)での調達です。

銀行主導で長期借入金か短期借入金か決められるのではなく、自社でバランスを考えてどちらで調達するか決定するべきです。そのためには、自社の正常運転資金はどれぐらいなのか、短期借入金、長期借入金とのバランスはどうなのか、頭に入れておく必要がありそうです。

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