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銀行からの融資提案の上手な断り方 ~財務悪化防止のため有効な断り文句~

【この記事で分かること】

 

・ なぜ銀行は必要ない融資を提案してくるのか

 

・ 付き合いで融資を受けておくべきかどうかの判断基準

 

・ 関係を悪化させずないよう提案を断るときに、一番効果がある言葉

 

 

【はじめに】

今、この「はじめに」の文章を、令和4年12月に書いています。

この時期に銀行がしてくる融資提案は、補正予算に盛り込まれた「ゼロゼロ融資」借換制度でしょう。

令和2年5月からのコロナ拡大時期に民間銀行が一斉に推進した「ゼロゼロ融資」。

その後継である「ゼロゼロ融資借換制度」は、コロナに加え、円安やウクライナ問題による原材料高、人件費の上昇など、年度末に向けて厳しい資金繰りが予想される中小企業向けの融資制度です。

この借換制度を積極的に提案してくるのは、中小企業にとってメリットがあるとともに、銀行側にも大きなメリットがあるからです。以下の参考記事に、そのあたりの事情と注意ポイントを記載していますので、参考ください。

 

【参考記事】「ゼロゼロ融資」借換制度を使って会社を立て直す!

 

そして、借換制度を受けることのメリット、デメリットを天秤にかけ、融資を受けるかどうかの経営判断をされると良いでしょう。

もし融資を断るなら、以下の記事に記載する「断り文句」が有効だと思います。

 

中小企業診断士 和田健一 プロフィール

 

融資提案を断る

(以下本文です)

 

銀行からの融資提案。

 

いつもはお世話になっているけど、今は必要ない・・・。

 

今までの付き合いもあるし、、、

 

こんな時、どうしたらいいものか、迷うことはないですか?

 

この記事のポイントは以下3点です。

 

☑ 銀行員は、企業が必要のないときに融資提案をしてくることがある。それは銀行内部の事情による。

 

☑ 不要な融資を付き合いで受けると、企業側に無駄な出費など油断が出て、将来資金繰りが厳しくなることがある。

 

☑ 銀行から不要な資金の融資提案があったら、即答せずに一晩考える。断るときには、信頼関係が傷つかないよう以下記事のような、配慮した断り方をする。

 

詳しく見ていきましょう。

 

 

銀行融資が必要な時

 

会社経営をしていると、銀行融資を利用すると思います。

 

材料や商品の仕入、更新設備投資をしたい、IT化を進めたい、広告宣伝を打ちたい、店舗や事務所の新築や改装、賞与や納税の資金・・・。

 

色々な理由で融資を必要とすることがあるでしょう。

 

融資が必要な際には、銀行の営業や融資の担当者に申し込みます。

 

銀行との良好なパートナーシップ

銀行員がしてくる不要な時の融資提案

 

銀行員は、必要な時だけ融資を提案してくるのではありません。彼らには融資量拡大という使命があるからです。

 

では、経営者の皆さん、不要なときに、銀行員から融資の提案があったらどうしますか?

 

「とりあえず、付き合いで借りておく」、という経営者も結構多いのではないでしょうか。

 

私も銀行で融資営業を15年ぐらいやりましたが、企業側からの融資申込以外に、こちらからの融資提案をたくさんしました。

 

銀行員は、融資が必要のない企業に対して、お金を貸したがります(半面、特に資金繰りが厳しく融資が必要な企業には、貸したがりません)。融資が不要な企業は、財務内容も良いことが多いからです。

 

返済が進んだら、再度融資を提案してくる

 

銀行員からの提案で多いのが、長期借入金の返済が進んだ企業に対して、返済した部分の融資を再度提案することです。

 

例えば、3年前に5,000万円長期融資(5年返済)した先が、現在2,000万円まで残高を減らした場合(3年間で3,000万円返済したことになります)、もう一度5,000万円の融資を提案するというケースです。その際現在融資残高の2,000万円は、一旦返済してもらうので、使用できる金額は3,000万円となります。

 

企業にとっては、3年前と同じ条件(5000万円、5年返済)で借り換えるので、月々の返済額は同じかつ、使用できる資金が3,000万円発生することになります。今までと返済額は変わらないのですから、心理的負担感が少なくなり、経営者には受け入れ易い提案と映るでしょう。

 

また決算書を提出した際にも、業績が良ければ、融資提案が多くなります。銀行は返済能力が高い企業(借入返済額< 利益額)に融資したいからです。

 

銀行員は耳元で、「社長、借りられるときに借りておきましょう!」とつぶやいたりします。

 

 

決算書提出をお断り

 

融資の返済が完了することを、「融資完済」と言います。

 

融資完済すると、銀行員は、「また同じような形で借りてください」と提案してきます。

 

融資完済した企業は信用が高く、銀行にとって「返済確率が高い」良いお客です。

 

そのため、取引を継続させようと、再提案があります。

 

この時社長のあなたは、「融資を受けない」という選択ができます。

 

すべて融資完済したときは、「決算書はお渡しできません」「また融資を受ける次の機会に提出します」

 

と、決算書提出を断ることができます。

 

 

不要な融資を受けると何が起こるか

 

経営者にとって、日頃お世話になっている銀行員の提案を断ることは、「折角の提案を断ったら、銀行が気分を害して、しんどい時に力になってくれないのではないか」という不安心理を引き起こします。「じゃあ、返済負担も変わらないし、借りておくか」と決断します。

 

結果的には、「現時点では必要のない融資」を受けることになります。しかし人間とは不思議なもので、お金が口座に入ったら、色々なことに使いたくなります。財布のひもが緩くなります。「折角融資を受けたのだから使わないと」という意識が働き、お金がなかったら買わないものまで買ってしまいます。

 

不必要な設備、大々的な広告、豪勢な社員旅行、無駄な人員の雇用、必要のないIT投資、役員報酬の引き上げ・・・。

 

これらのうち多くが、将来の会社にとってマイナス要因になります。必要のない融資を受けて気持ちが大きくなり、経営を傾けてしまいます。

 

こうならないために、どんなことに気を付ければいいでしょうか?

 

【参考記事】経営者は悪気なく取っている行動が、銀行は嫌がっていることがあります。どんな場合か?こちらの記事で確認してみませんか?☟

銀行が嫌う経営者~銀行員がそっぽを向くタブーな言動~(和田経営相談事務所オフィシャルホームページ)

 

 

融資は必要な時に借りるもの

 

基本的に融資は、以下のような場合、必要な時に受けるものと認識することです。

 

・取引先からの将来有望な増産要請に応えるため、設備投資が必要になった

・工場や店舗が老朽化して、取引先や顧客に迷惑が掛かり、改修しなければ、業務に支障をきたす

・機械化やIT投資をして生産性をあげたい(人件費の比率を下げたい)

・会社にとって優秀な人材を雇用したい

・売上が増加して、商品仕入れ資金が必要になった

・補助事業に認定されたり、公共事業を受注したりして、事業期間の立替資金が必要になった
など、

 

資金使途がはっきりしていて、加えて大切なのは費用対効果。銀行融資を受けて投資して、何年で投資回収できるのか。この観点が必要になります。

 

不要な融資の、関係を悪化させない断り方

 

取引銀行からの不要な資金の融資要請。関係を考えると、断りにくいこともありますよね。

 

そんな時、銀行員の立場にも配慮した言い方で、こう伝えましょう。

 

「借りたら返さないといけないでしょ。返済できなくなると銀行さんに迷惑がかかるから」

 

「不要な資金を借りて、無駄遣いして経営がおかしくなると、銀行さんに迷惑をかけることになりますし」

 

「また必要な時はお世話になると思います。その際は、こちらから改めてお願いに行きます」

 

「今は借入残高と利息負担を減らすことで財務内容を改善し、経営体力をつけて、銀行さんからの評価を高めたいので」

 

いかがでしょう?

 

ちなみに、私が銀行員時代に受けた中で、一番有効だった断り文句は、

 

「今は必要ありませんが、必要になった時は、またご相談します」

 

でした。こう言われると納得しましたし、引き下がるしかありませんでした。

 

やんわりと当たり障りなくお断りすることで、銀行との長いパートナーシップが築いていけるのではないでしょうか。

【この記事に関するアンケートにご協力ください。】

※グーグルフォーム形式のアンケートです。

こちらから→ https://forms.gle/ErSXyQqrQ9JCdcpi6

 

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