よく相談者の方から、「銀行はどのような取引先を重視するのですか?」と質問されます。
銀行はメイン取引先を重視します。そしてそのメイン取引先の中でも、取引量が多い先、その中でも収益貢献度の高い先、を重視します。銀行は、どの取引先が自銀行の収益に貢献しているのか、個社別リストで把握しています。
そして取引量については、多額の預金がある先よりも、多額の融資があり、かつ財務内容の良い先、を重視する傾向があります。財務内容の良い先(いわゆる正常先)には、今後も融資量を伸ばせる余地がある、と考えるからです。
多額の融資量がある先については、融資しているという強みを活かして、付帯取引を推進していきます。役員取引や従業員取引、各種手数料獲得や預かり資産などです。こうして融資先とのつながりを深めて、収益貢献度の取引先にしていくのです。
また銀行員は、「融資がある企業には訪問しやすい」と考えています。決算書をいただくなど現況把握や、今後の資金ニーズなど、共通の話題があるからです。経験の浅い若い銀行員などは、預金先には何を話せば良いのか分かっていません。へたに近づいて怒らせて、預金を出されてはいけない、という気持ちも起こってしまします。
そのため、融資先は訪問頻度が上がり、預金先は満期の時以外は、足が遠のいてしまう、結果としてそうなる傾向があります。
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