銀行から見て首をひねりたくなる決算書。第2回の今日は、「役員借入金を長期借入金に組み込んでいる」です。
役員借入金とは、社長などの役員が、会社が資金不足の時、自分の預金など個人資産を貸し付けることです。銀行ではこの役員借入金を、資本金と同じような性質として見ています。つまり、役員借入金は借入金というより、資本金として見るケースがあります。
しかしながら、企業の中には、この役員借入金を長期借入金勘定の中に組み込み、B/Sの科目上、「長期借入金」として、一括計上しているケースがあります。付属明細をよく確認すると、役員借入金の存在に気付きはしますが、B/Sを表面上見ただけでは、分かりません。
一括で計上していると、銀行員が決算分析データ入力に回す時、長期借入金と役員借入金を分別せず、そのままデータ入力してしまうかもしれません。
ちょっとしたことではありますが、パッとB/Sを見たとき、役員借入金が〇〇百万円あるんだな、と銀行員が分かるように、「長期借入金」「役員借入金」と勘定科目を分けておくといいのではないでしょうか。
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