先日、Tさんの葬儀に行ってきました。Tさんは銀行時代にお世話になってから、私が退職独立後もお付き合いいただいていた方です。
私が銀行に入って初めて営業に配属された時に、担当した顧客でした。Tさんはいつも笑顔で、当時営業として新米だった私に、色々よくしていただきました。
覚えているのは、成績が取れなくて夜遅くまで顧客回りを行い、それでも目標が達成できず、店に帰れなかった時の事です。「数字が足りないので店に帰れないんです。」と泣きついた私に、あれほど嫌がっていたお付き合いを「帰れないのでは可哀そうだね。じゃあ、お付き合いしてあげる。」と言って契約していただきました。神様に見えました。その後、縁あってTさんのご自宅の土地を紹介することができ、お会いするたび「和田さんのおかげで。」と、そのことを感謝してくれました。
銀行勤務時代は、転勤で全国を転々としてもお付き合いは続き、私が独立退職後も手紙や電話でやり取りしていました。今年の春、Tさんから「相談があるのだけれど。」と電話があり、久しぶりにご自宅にお伺いして、1時間ほどお話をしました。相談内容については、既にご自身で結論を出されており、私は大したアドバイスもせず、頷くばかりでした。Tさんは、「和田さんのおかげで解決策が分かりました。」と、またいつも通り感謝しながら、言いました。常に周りに感謝している方でした。
それがTさんとお会いできた最後の機会でした。虫の知らせかも知れません。大した用事もないのに私を呼び、お別れの機会をもっていただいたのでしょうか。その時にお話ができて良かったと思います。開業したことも大変喜んでいただきました。コンサルタントで独立したというと、大概の顧客は、まずは少し警戒します。(当然です。私でもそうしますので。)Tさんはいつも通り変わりなく接してくれました。私としてはそのことがとても嬉しかったのです。
葬儀についても、昼食に立ち寄った飲食店で、偶然新聞を読んでいて見つけました。慶弔欄については、目を通さない時もあるので本当に偶然です。Tさんが知らせてくれたのでしょう。ご遺族の話ではいつも通り朗らかに、最後は安らかに亡くなったそうです。人柄を偲んで、葬儀の列席者も多かったです。
Tさん、本当に色々とありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。
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