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DDS(資本的借入金)論争~金融円滑化法 出口戦略について~

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先日、銀行員AさんとDDS(またの名を 資本的借入金)論争をしました。

DDSとはデッド・デッド・スワップのことで、簡単に言えば「銀行が借入金を劣後ローンに切り替えること」です。

劣後ローンとは何か、それはすべての債権に劣後する債権、つまり万が一があったとき、一番最後にならないと回収できない借入金です。銀行にとって不利になる施策です。この劣後ローンへの切り替え、DDSが、金融円滑化法終了を来年3月にむかえた今、俄然注目を浴びています。

なぜなら金融庁が、金融機関への監督方針の中で、円滑化法の出口戦略として、DDSを明記する予定だからです。

DDS、銀行から見ると一見、全くメリットがないと考えられるこの方法、銀行にとってメリットは何かということでAさんと議論を交わしました。

長い議論だったので、途中を割愛して結論を申し上げると、

①劣後ローンに切り替えた時点で、その部分は回収が劣後になるため、銀行は100%近い貸倒引当金を積まなければならない(75%でよいという説もありますが、ここでは多めにみて100%にします)
②一方、金融検査上は切り替えられた劣後ローンは資本的借入金とみなされ、資本としてみなすことができる
③よって債務超過が解消されれば、債務者区分が引き上げられ、残りの借入金について銀行の貸倒引当金の計上が少なくて済む
④トータルで銀行は切り替えメリットを享受できるため、DDSを活用する
(ここまでAさんとの議論、これ以降は私が考えたこと)

(例)  無担保借入金100うち40をDDSで劣後ローンに切り替え (売上50 キャッシュフロー6 債務超過30 破綻懸念先) 

切替前               切替後
貸出金   100          借入金60 劣後ローン40
債務者区分 破綻懸念先       要注意先
引当率   70%          借入金3% 劣後ローン100%
引当額   70           60×3%+40×100%=41.8
自己資本  ▲30          10
↑(金融検査上の)

切替えにより金融検査上の債務超過は解消され、債務者区分が向上し、引当金が28.2減少しました。このように銀行にメリットがあるケースについて切替が進むのではないか、という結論に至りました。(例は分かりやすくするため、極端に設定しています)

ただしDDSスキームを活用するためには、以下のような条件が整う必要がありそうです。

①債務者企業がキャッシュフロー黒字かつ過剰債務で、DDS活用により、債務者区分が向上すること
②DDSスキーム活用により、引当額が減少するなど銀行にメリットがあること
③再生支援協議会を活用するなど、透明公正な手続きを踏むこと

Aさんとの議論、充実したものになりました。

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