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経営改善計画書作成のポイント⑤~財務デューデリについて~

今回は財務DD(デューデリジェンス)についてお話したい。

財務DDとは、一言で言うと、「決算書の内容を実態で把握すること」だ。

公認会計士や税理士の得意分野だが、我々診断士も行う。

財務DDで大切なのは、損益(P/L)よりむしろ貸借(B/S)だろう。長年の経営の結果、B/Sの中には資産性に疑問がある色々な資産が混じっている。経営者自身も分からなくなっていることが多い。

経営改善計画書では、この部分もオープンにして、「資産性のない資産」の処分策を考える。今後の計数計画の中で、どの時期に不良資産を償却するか。経営改善過程においては、税法で認められている範囲で、減価償却や不良資産の償却、繰越欠損金などを活用する。税金でのキャッシュアウトを極力避け、不良部分を削除し、資金繰りを安定させる必要がある。

銀行はもちろん、顧問税理士との連携も大切になる。顧問税理士には、経営改善計画を理解してもらう必要がある。コンサルと顧問税理士の連携も大切だ。

ちなみに不良資産とは、例えば、陳腐化して定価で販売できない在庫、回収不能な売掛金、資産性のない貸付金・仮払金・未収入金、業績不振の関係会社に関する出資金、償却していない繰延資産、などだ。

 

【参考記事】決算書の役員借入金、役員貸付金。この勘定科目に要注目。

 

財務DDを通じて、経営者が気になっていたけど、何となくそのままにしていた部分を表に出す。そして、それをどのように削減し、決算書を透明化していくか、次の工程の経営改善改善計画書策定の過程で、考えていく。

次回は、「取引銀行との意思疎通の重要性」についてお話したい。

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