銀行から見て首をひねりたくなる決算書。第4回目の今日は、「ほんのちょっと債務超過」についてお話します。
企業の決算書を見ていると、「ほんのちょっと債務超過」という残念なケースがあります。おもわず、首をひねりたくなります。
例えば、10万円の純資産超過と、10万円の債務超過。たった20万円の差ではありますが、銀行から見ると雲泥の差。この20万円の差が、融資できる決算書か、融資できない決算書か、の分かれ目になることだってあります。
たった20万円の差ですが、一方は「債務超過」の決算書なのです。債務超過が銀行にとって、どれだけ低い評価になるのか、企業は知る由もありませんが、銀行にとって融資したい先が「債務超過」なことほど、残念なことはありません。新規融資がしづらくなるのです。
決算が締まってからはどうしようもありませんが、決算期の2~3か月前に「今期は債務超過になるかもしれない」と気づいていれば、粉飾ではなく合法的に、債務超過にならない対策が打てはずです。
税理士さんは、債務超過をあまり気にしません。逆に、翌期に繰越赤字を残せて、節税要因になったと思うかもしれません。税理士さんは節税のことに目が行きます。これは企業のことを考えた結果の事で、仕方がありません。経営者自らが、銀行の決算書の見方を理解し、準備しておく必要があります。
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