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自分を変えること

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ある不動産業者の方に聞いた事業再生の失敗事例について、お話してみたいと思います。

ここではA社ということにします。A社はサービス業で従業員が10名程度でした。老舗企業で以前は、固定客もたくさんついていました。しかしながら競合の進出、消費者のライフスタイルの変化による売上減に加えて、永年勤務している従業員が固定化し、高コスト体質となっており、資金繰りが逼迫してきました。とうとう銀行の返済金が支払えなくなり、何か月もの延滞が続き、本社物件を売却しないといけなくなってしましました。

本社売却にあたり、2種類の方法が検討されたようです。

1つ目は、裁判所を通じた競売により、売却代金を全額回収する方法。銀行としては裁判所を通すため、処理の透明性が確保されます。しかし顧客側は営業スペースを失うため、事業継続が困難になります。すると銀行側としては売却後に回収しきれなかった融資残金が戻ってこなくなります。

2つ目は、売却先を見つけてきて任意売却する方法です。この場合は、売却代金を一部回収した後、A社に別物件で事業開始するための運転資金を残し、賃貸物件などで再度事業を開始してもらう。そして融資残代金を返済してもらっていくことになります。

本件の場合は、A社経営者の事業継続意志が強かったことや任意売却先が見つかったこともあり、顧客と銀行側で交渉が行われました。銀行サイドも回収金額が多くなるという判断から、後者の方法がとられたようです。A社は別の場所の賃貸物件で営業を開始したようでした。

後日、不動産会社が売却のために物件に入ってみると部屋は片づけもされず、大変な状態ということでした。

A社はというと、折角事業を再開できたにも関わらず、以前のまま従業員の削減を行いませんでした。また、賃貸物件の営業スペースも以前より狭くなっていたためため、さらに高コスト体質となってしまいました。ほどなく銀行返済金と賃料を滞納し、廃業してしまいました。

第三者からみると再スタート時に人員削減等思い切った改革を行い、出直すべきだったと思うかもしれません。しかし経営者が、以前のやり方を変える(自分を変えること)は、とても大変なことなのです。

折角、再スタートを切れる。それでは思いきった改革をしよう、と始めは思うかもしれません。しかし、現状維持システムが働いてしますのです。そのため、経営者がそそまま継続する事業再生は、余程の強い覚悟が必要なのです。

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