先日、「かばんはハンカチの上に置きなさい」という内容の講演CDを聴きました。講演者の川田 修氏は外資系生命保険のプルデンシャル生命のトップセールスマンで、顧客を約1,500名抱えているらしいのです。また、「かばんはハンカチの上に置きなさい」という本は、ベストセラーになっています。
顧客1,500名というとすごいレベルだ。これは何かすごい秘密があるに違いないと思いながら聴いていました。
1,500名になる過程は、まずは自分の知り合い約30名から始まりました。その30名が紹介し、また紹介された顧客が次の顧客を紹介し、10年程度で1,500名になったらしいのです。
当然、飛び込みや押し込みセールスなし、すべてが紹介のみ、ということでした。そこにどんなコツがあったのでしょうか?本当はたくさんの苦労があるのでしょう。しかし本人も言っていましたが、講演の内容からは、「誰もできない特別なノウハウ」があるようには感じませんでした。
一言でいえば、顧客第一主義。とにかく顧客がどう感じるか、を敏感に察知して顧客のために対応しているようでした。
例えば、他社から保険に入る気満々の顧客がいても、切り替えメリットが発生しなければ、「そのまま置いておいた方が得ですよ。なぜならこういう理由です。」と正直にアドバイスする。それにより、その顧客が感動し、別の顧客を紹介してくれるそうなのです。顧客紹介は損得ではなく、感動から生まれるということでした。感動してもらうことにより、顧客が応援してくれるらしいのです。
常に、レベル10(顧客が期待しているサービスレベル)を上回るレベル11(期待以上のレベル)を提供することに注意を払う。
また、顧客は商品を購入するとき、雰囲気も合わせて買っていると言っています。「先味」「中味」「後味」の3つの味を味わいながら、顧客は買い物をすると。
かばんをハンカチの上に置いたり、コーヒーシュガーのごみを持ち帰ったり、自分用の携帯靴ベラを使用したり、お辞儀を深々としたり、後で聞けばできそうなことではありますが、それらを習慣化し、うわべではなく、心から行う。これらで3つの味を顧客に味わってもらうことが、商品やサービスの購入につながるというお話でした。
川田氏は保険に入ってもらった顧客に、なぜ自分の保険に入ってくれたのか、必ず確認するそうです。それで自分の強みを確認するとともに、サービスの更なる改善につなげているのでしょう。
私もサービスを受けていただいたクライアントさんに、「なぜ、当事務所に発注いただいたのですか。」と聞くようにしています。そのクライアントさんの答えが、自分の強みだと思うからです。
全体を通して、なるほどそうなのか、と感心しきりで聴いていました。やはり、川田氏のようなトップセールスマンは、観点が違うのだなと大変勉強になりました。
業種は違うものの、私も同じサービス業、参考にしたいと感じました。
ただし、顧客第一主義といっても、表面上だけでは顧客に見抜かれてしまします。習慣化し、顧客の立場を考え、心から行うことが必要なのではないでしょうか。
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