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銀行と経営者の考え方のギャップについて④~メインバンクについて~

銀行と経営者の意識のギャップ。今回はメインバンクに関しての意識の違いについて、お話ししてみたい。

 

銀行員は、こんな企業をメイン取引先と判断する

 

皆さんは、取引銀行を何を持ってメインバンクと認識しているだろうか。

 

経営者にヒアリングしてみると、「創業時からお世話になっているから」とか、「口座をメインに動かしている」という答えが多い。

 

銀行の場合はもう少し、多方面からメインバンクについて考えている。例えば以下のようなことだ。

 

①融資残高②預金残高③保証協会付融資残高④役員取引⑤従業員取引⑥口座の入出金⑦公共料金等の自動引き落とし⑧不動産担保設定⑨持ち合いの保有株式数⑩投資信託や生命保険 その他にもあるかもしれない。

 

融資で儲けが出づらくなったため、他の複合取引を強化することで、総合的な取引メリットを追求している。メインバンクであれば尚更、融資先の動向に目を光らせている。

 

銀行員が企業にされて嫌がること

そこで、自分個人や後継者である子息の住宅ローンを、金利の安いメイン以外の銀行で借りたり、メイン以外の銀行からの依頼で、決算時期の預金を他銀行に移し替えたり、保証協会付の融資を事前相談無く融資シェア下位銀行で借りたりすると、メインバンクはいい顔をしない。

 

メインバンクに対する認識は、経営者は過去の経緯(創業からの長いつきあいで悪い時も支援してくれたとか、長い間メインで口座を使っているなど)を含み長い視点で見ていることが多い。

 

一方銀行は、取引経緯をもちろん大切にするが、より以上に今現在の取引内容を重視する傾向にある。そこには、メインバンクであるという、縄張り意識が働いている。

 

メインバンクから融資を受けていると、色々な取引協力を依頼してきたり、他の銀行に融資以外のその他の取引を移すことに敏感なのは、こうした事情によるものだ。

 

メインバンクに対する考え方は、銀行と経営者の間でギャップがあり、時々意見の相違でぶつかることもあるのだ。

次回は「申込てんびんに対しての考え方」についてお話ししたい。

 

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