銀行と経営者の考え方のギャップ。第2回目は、融資申込についてお話してみたい。
どうも今月少し資金が足りない。銀行に不足部分を融資申込みしよう。こんなことが起こったとする。
不足金額90万円。この企業の年商は1億円とする。数か月前に運転資金で500万円借入したが、今回は少額の100万円の申込み。少額だから銀行もすんなり貸してくれるだろう。
しかしながら、銀行はこうした少額融資の申し込みを嫌がる。特に最近運転資金を借りたばかりなら尚更だ。
つい最近、500万円融資したばかりなのに、この会社は、資金繰りもきちんと把握できていないのか、と感じる。
銀行が融資の稟議を起案するのに500万円も100万円も事務手間は同じである。このケースの起案は、上司からも審査部などの本部からも、担当者は「この間融資したばかりなのに、担当企業の資金管理ができていない」と、小言を言われる。
このように、少額・頻繁・突発的な融資申し込みを銀行は嫌がる。ただし事前に資金繰り表などの今後の資金計画表を提出していれば問題ない。予定通りの支援ということになる。
そして銀行員には、面倒だと感じるのと同時に、少額なら自助努力で何とかしてもらいたいという意識が働いているのだ。この会社大丈夫か?との不信感も生まれる。
銀行は、融資申込みに対して、少額、頻繁、突発をよく思わない。経営者は、少額だから融資しやすいだろうと感じている。だから銀行が渋い顔をすると慌てる。
ここにギャップが生まれているのだ。
次回は、決算書に関する経営者の受け答え、についてお話したい。
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