この記事のポイントは以下です。
☑ 銀行員と飲み会に同席するのは、会合と個別懇親会の2通りある
☑ 銀行員からの誘いは、貴社と親密になりたいサインである
☑ こちらからのしつこい誘いは警戒されるので、節度が必要である
☑ 銀行員には、お酒の席が苦手なタイプも存在し、「宴席への参加・不参加で自社の重要度を判断することが正しい」と、一概には言い切れないこともある
銀行と取引していると、銀行員と懇親会などで、お酒を飲む機会もあるでしょう。
「なぜ銀行員は慣れた頃に転勤するのか」でもお話しましたが、銀行員は顧客と独特の感覚で接しています。だから、銀行が自社の事をどう思っているのか、は分かりにくいのですが、「飲み会の対応で、自社の重要度を推測する」ことはできます。
銀行員とのお酒の席で懇親する機会は、2通りあります。会合と個別懇親会です。
会合は、所属いている会、例えばライオンズクラブやロータリークラブ、〇〇会などのことです。ここで銀行員と出会うと、気さくに会話できるでしょう。この時銀行員は、あまり警戒感を持ちません。
もう一つの「個別懇親会」。この対応で自社が大切にされているか、どうかが分かります。
まず銀行から誘われるケース。このケース、貴社は、大切な取引先として扱われていると考えて良いでしょう。銀行は支店毎に「接待交際費」の予算を持っています。例えば支店長からお誘いがあったケース。支店長は「接待交際費」の使用権限を持っていますので、自腹を切っているのではありません。遠慮なくご馳走になりましょう!誘われた貴社は、銀行にとって大切な顧客のはずです。支店長も、接待交際費を使うことで、「きちんと大切な取引先を守っています」という理由づけになるのです。
次にこちらから誘うケース。企業側からしても、銀行との関係性を良好に保つために、飲み会に誘いたいものです。誘ったときに、何度も断られるようなケースは、銀行から警戒されている取引先になっている可能性があります。「コンプライアンスが厳しくて、顧客と懇親会をすることが難しいのです。」などと言われるかもしれませんが、本当の理由ではない可能性があります。銀行員は、追加融資ができない取引先と飲み会をしたがりません。
企業からすると、融資交渉をスムーズにするため、「銀行と仲良くしたい」という気持ちがあることは分かりますが、しつこすぎると逆効果になります。何回か誘って断られたら、しばらくそっとしておきましょう。飲み会に誘うより、先にやっておかなければならないことがあるはずです(真摯に経営改善に取り組む姿勢を見せるなど)。
誘ったときに、二つ返事でOKをもらえれば、大切な取引先と思われています。次回は銀行から誘ってもらえるでしょう。
このように「飲み会の対応で、自社の重要度を推測すること」ができます。もちろん、支店長や担当者のタイプ(お酒が飲めなくて飲み会が苦手)もあり、一概にはいいきれないことをありますが、参考にしてください。
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