5回に渡り、経営改善計画書の作り方についてお話ししてきました。
今回は、番外編ということで、経営改善計画書の作り方=私の仕事の進め方について、お話しします。
私は経営改善計画書を作る際、支援先企業にかかりっきりになります。
しっかりした経営改善計画書を作るとき、1社作成するために3~6か月程度は時間を掛けます。その間は、寝ても覚めても、その会社のことを考えています。
一人でやっているので、同時並行は2社までが限界です。
数字の入力から、各種調査まで自分ですべてやります。
外注すればどうか、という話ですが、細かな作業まで、自分でやることで、その後の分析資料の品質に影響があります。
例えば、時系列に細かな数字の入力作業を行うことで、数字の変動に敏感になります。この時期何があったのだろう、と疑問を持ちヒアリングにつなげることで、企業理解が深まります。
職人気質な仕事の仕方かもしれません。そのため、大量生産ができません。
仕事の進め方は、建築工事の現場に似ています。
短期間でのやっつけ仕事はやりません。
デューデリについても計画数値についても、最初に作業を分解して、スケジュールを組みます。
作業デスクの前のホワイトボードには、作成項目と作業予定日、全体の納期を書いています。終わった項目ごとに☑マークを入れていきます。
一つ一つ工程を積み上げていって、最終的に完成します。
予定が分かっているので、どの時点で支援者とどんな打ち合わせをすればよいのか、今どこまで進んでいるのか、分かっています。
業種は違いますが、建設現場で住宅が出来上がっていくようなものです。
8年かけて自分の方がようやく出来上がってきました。今後もバージョンアップしていきます。
私はフリーランスです。
どこに雇用されているわけでもなく、誰に管理されているわけでもありません。
だから猶更、自分で自分を管理する必要があります。
誰も見ていないと言って、やっつけ仕事をしていたら、品質が低下し、次から依頼はありません。
だから、自分を動かすルーティンや仕組み作りが必要なのです。
次に、支援者である経営者との信頼構築の考え方です。
お話ししてきた通り、経営者と信頼関係が構築できなければ、有効な支援はできません。
経営者は多くの場合、当初は、コンサルに対して懐疑的な感情を持っています。
「この人に会社の何が分かるのか」と思っているかもしれません。
その感情を面談を重ねるたびに、少しづつ信頼に変えていきます。
「この人の助言を聴くと良いかもしれない」と、感じてもらいます。
私の取っている方法は、オーソドックスなものです。
礼儀正しくして経営者に敬意を払う、時間を守る、約束を守る、、、
具体的に言えば、面談の内容を次回面談までにまとめていくことです。
資料を受け取れば、次回までに自分なりにその資料をまとめて、経営者に新しい視点を提供しています。現場を視察して自分なりの感想を述べたりもします。
その積み重ねです。毎回決して手ぶらではいきません。
すると経営者は気づきます。面談の時間を粗末にしていない、この人は本気だ。
経営者を支援するのが仕事ですが、その前に受け入れて信頼してもらうための段階があるのです。
コンサルとして経営改善をお手伝いするためには、時には「経営者の耳に痛いこと」も言わねばなりません。
その提言が聞き入れられるかどうかは、経営者との信頼関係に関係するところが大きいと私は考えるのです。
以上6回に渡り、「会社を再建するための経営改善計画の作り方」についてお話ししました。
参考にしていただければ幸いです。
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