今日から何回かに分けて、「銀行との上手な付き合い方」についてお話してみたいと思います。第1回目の今日は、複数銀行取引についてです。
時々、「当社は設立からの〇〇銀行一本取引です。」という話を経営者から聞くことがあります。銀行にとっては大変ありがたい顧客です。
企業側からみれば、もちろんメリットもたくさんありますが、必ずしもいいことばかりではないかもしれません。
それは、金利の動きや金融商品の情報など、金融情報がその銀行からのものに偏ってしまうからです。メインバンクはメインバンクとして大切にして、サブバンクを作ることも必要かもしれません。多方面から金融情報を取得するためです。
以外とお勧めなのが、県外の地方銀行と取引をすることです。県外地方銀行は、県内銀行に比較し、知名度が劣るため、積極的な営業提案をしてくることがあります。新規融資開拓にも積極的です。先日もある会社が県外銀行の新規訪問を受けたと聞きました。また、県外への店舗・工場出店や県外情報の取得への支援などのメリットも考えられます。
また1行取引だとお互い緊張感が欠けてしまいます。企業側からすれば、質の高い金融サービスの提供を受けられませんし、銀行からしても油断が生じてしまいます。双方によくないことだと思います。永く良好な関係を構築するには、適度な緊張関係は必要ですね。そのために複数銀行取引をお勧めします。
でも、企業側から積極的な申込みはやりにくいですよね。そのための手段しては、銀行の支店長が参加する異業種交流会などで相談してみる方法があります。また、帝国データバンクや東京商工リサーチなどに財務情報を開示する方法もあります。銀行は新規訪問の際、それらのデータ会社で対象企業の情報をチェックしていますので・・・。
次回は、私が経験した残念なケースについてお話します。
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