~四国エリア地方銀行の決算発表出揃う~
四国エリアの地方銀行(以下地銀-地方銀行と第2地方銀行を指す)の決算発表が出揃いました。
新聞発表に目を通すと、ほとんどの銀行が減収で、今後の見通しも厳しくなっています。全国的な傾向でしょう。
そこで今回から何回かに分けて、地方銀行を取り巻く経営環境について、お話ししてみたいと思います。
私の個人的な感想や予想も織り交ぜていきます。
~四国エリアの人口減少~
第1回目は、人口と顧客の減少についてです。私が住んでいる四国の人口の話をします。
四国エリアの地方銀行の業績が苦戦している原因の一つに、四国エリアの人口減少があります。四国エリアは、全国に先駆けて人口が減少し、過疎地域も増加しています。
人口が減少すると、事業所も減少する傾向にあります。新規起業数より、廃業数が上回っています。
事業者数が減少すると、融資先も減少します。少なくなった融資先を巡って、エリアの銀行間で過当競争が繰り返されます。結果、企業側からとっては良いことですが、採算割れの低金利融資が増加していきます。日銀のマイナス金利政策も影響しています。
四国エリアから若者の都会への流出が、長い年月続いています。
~地方から都会へ預金が流出~
短期的には見えませんが、長期的には地方から都会への預金流出につながります。
地域で高齢者が亡くなり、相続が発生すると、都会エリアに居住する相続人は、四国の地銀に口座を持ちません。そのため、四国エリアから都市エリア(都銀など)へ個人預金が流出するのです。
銀行は、預金を集めて、その資金を法人や個人へ貸出し、「利ざや」を稼いでいます。だから低コストで集めることが出来る個人預金が域外へ流出してしまうことは、避けたい事態です。
四国エリアの地方銀行の業績が厳しくなっているのは、エリア人口の減少による地域の衰退や都市部への流出が、一つの原因です。
次回は、マイナス金利の影響についてお話ししますね。
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