銀行が融資審査をするとき、どうやって融資先企業の情報を収集しているのでしょうか。
一番重視するのは、「銀行は過去実績を重視する」でお話した通り、決算書です。未来のことはよく分からないので、出てきた実績(過去)を重視するのです。その過去の延長線上に未来があるという考え方です。
事業に関して貴社はプロですが、銀行は貴社の事業を見る目に関しては、「アマチュア」です。事業に関する知識・ノウハウは圧倒的に貴社が勝っています。そのため銀行は、様々な情報ソースを活用して、貴社の分析を行っています。今日は、決算書以外に重視している情報ソースとして、2つのことについて説明します。
1つ目の情報ソースは、貴社の「取引先」です。決算書には、貴社の販売先や仕入先が記載されています。それら貴社の取引先は、銀行の取引先と、かぶっていることがあります。その取引先に対して(露骨ではありませんよ!)、それとなく貴社の業況についてヒアリングしています。
そこで例えば、「買掛金の支払いを滞納している」とか、「手形サイトの延長を要望された」とか、そうしたマイナス情報を収集していることがあります。
もう1つの情報ソースは、貴社の従業員です。経理担当、総務担当の従業員が洩らす、ぽろっとした一言。銀行の渉外担当者は、聞き逃さず、支店に持ち帰り、上司に報告します。
これは一例ですが、貴社と比較して業界知識に劣る銀行は、様々な情報を多面的に収集することで、融資判断に役立てています。
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