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銀行は粉飾決算を警戒している ~意図した粉飾と意図的でない粉飾~

今、全国の銀行業界では、「融資先である中小企業の粉飾決算」が問題となっています。

恒常的に黒字を計上しており、正常だと思われた融資先が突然倒産し、フタを開ければ、「粉飾決算」により、赤字続きだった、、、

昨年あたりから、このような事例が全国で多発しているからです。

そのため、銀行は粉飾決算に対して神経質になっています。

粉飾決算

 

意図した粉飾は悪質と判断される

粉飾には意図的な粉飾と、意図的でない粉飾(悪意がなく知識不足による不適切会計)があります。

意図した粉飾は、経営者が銀行融資を受けやすくすることを目的に、積極的に税理士や経理担当者に粉飾を指示します。

☑ 売上の水増し

☑ 原価や経費の過少計上

☑ 在庫の架空計上

☑ 架空の預金や有価証券を記載する

☑ 債務(借入や未払金)を決算から除外する

などがあります。

銀行からは悪質な粉飾とみなされます。

見破られると(いつかはバレる)、信用を失うため、銀行は一気に融資態度を厳しくします。

 

意図的でない粉飾とは

粉飾決算は基本、故意に行うものを指しますが、故意ではなく知識不足による結果としての不適切会計を、この記事では「意図的でない粉飾」と定義します(下記の様なケースも、悪意のあるなしにかかわらず、場合によっては銀行から粉飾とみなされることがあり、「粉飾」というきつめの言葉を使います)。

意図的ではない粉飾は、悪意はないけれど、過去の不良部分を結果的にそのままにしているケースがほとんどです。

☑ 減価償却費の未計上(税法上は可)

☑ 現金残高の差異(現金有高と帳簿残高が合わない)

☑ 不良化した在庫を決算書に残している

☑ 貸し倒れの売掛債権を決算書に残している

☑ 使途不明金や回収が難しい債権を、短期貸付金、長期貸付金、仮払金、立替金、立替金、投資有価証券、関係会社貸付などの勘定科目で計上し、不良化してもそのまま残している

などです。

銀行は、融資先が黒字を計上しているなどの平常時は厳しく言いませんが、業績が悪化してくると、指摘してきます。

経営者に悪意はないので、長年の取引関係があれば、厳しく言われるかもしれませんが、改善に力を貸してくれるでしょう。

 

銀行はどうやって粉飾決算を見破っているか

特に意図した悪質な粉飾はいつかバレます。

理論上は必要のない(黒字なら設備投資でもしない限り融資は基本不要)融資申し込みが頻繁に発生した場合、細かくチェックを始めます。

銀行は、以下の様な方法で粉飾決算の見破ります。

☑ 資金繰り表など現金収支と決算数値の差額を複数年に渡り調べる

☑ 預金口座の動きをチェックする

☑ 他の銀行の預金の残高証明書提出を求める

☑ 支払手形の振出状況を調べる

☑ 借入金の内容と資金使途を紐づけする

☑ 総勘定元帳の提出を求め、科目ごとに決算仕訳を確認する

☑ 在庫や売掛債権の内訳を細かく確認する

☑ 受注状況や入金額と決算数値を突き合せる

こうしたチェックをされていないのは、あなたの会社が今は正常とみなされ、警戒されていないから、です。

 

粉飾決算をしてしまう理由

経営者が上記で説明した意図的で悪質な粉飾をしてしまうのは、銀行融資を受けやすくするためです。

「業績が良くなれば取り戻せるだろう」。

最初は軽い気持ちで始めた粉飾が、どんどん取り戻せなくなるほど、深みにはまっていきます。

こうなると、誰にも手助けは難しくなります(ただし、粉飾の程度によっては、中小企業再生支援協議会など、公的な経営再建機関が融資先である銀行との調整役を担ってくれる場合もあります)。

一方で、意図的でない粉飾をしてしまうのは、経営者に財務知識が不足していることと、財務に対して意識が向いていないこと、が原因です。

 

粉飾決算のダメージ

粉飾決算が会社に与える影響は、意図的で悪質な粉飾が発覚した場合、銀行の新規融資がストップされることです。

銀行は悪質な粉飾決算を詐欺(さぎ)行為だとみなします。

今まで長年良好な関係を保っていたとしても、銀行担当者の態度は一変し、その対応変化に経営者は驚くことになります。

そしてもう一点のダメージは、本当は赤字会社なのに黒字会社のように行動してしまい、経営悪化が進んでいくことです。

自社が正しい決算をして、赤字と認識していたら、銀行も経営者も気を引き締めるはずです。

見せかけの黒字により、各方面からチェック機能が働かないのです。

 

粉飾決算をしないためには

粉飾決算をしないためには、粉飾決算に対して、最初の誘惑を断ち切ることが必要です。

経営者が粉飾決算(特に意図した粉飾)は悪(詐欺行為ともいえる)であり、決して手を染めないと誓うことです。

厳しいことを言っているように感じるかもしれませんが、結果として正しい財務認識・財務処理が会社を救います。

自社の財務について、経理担当者や税理士事務所任せにせず、経営者が最終責任者として、関わっていく姿勢が大切です。

もし粉飾決算に手を染めてしまうと、顧問税理士の助言や指導はあまり期待できません(自身がその決算書を作成しているため、自己否定しづらいから)。

今日お話ししたような観点から、自社の財務内容(特に経営者が認識していない意図していない粉飾)について、一度点検してみることをお勧めします。

 

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