新型コロナウィルス感染症が、もし社内で発生したら、、、
☑ 事業にどの程度の影響が出て、
☑ 事業継続は可能なのか、
☑ 具体的にどのように危機を回避するのか、
経営者は、こうしたケースも想定しておく必要があります。
今日はリスクを軽減する方法として、新型コロナウィルス感染症対応のBCP(事業継続計画)作成についてお話しします。
BCPとは、事業継続計画のことです。
災害や感染症が発生した場合、「リスクを事前にどのように軽減するのか」、「危機が発生した時にどう動くのか」、を文書で作成し、社内で共有しておくために作ります。
地震や水害が発生した場合の、災害用BCPは、作成している企業が結構あると思います。
その新型コロナ版が、新型コロナウィルス感染症対応のBCPです。特に中小企業の場合、まだ作成している企業は少ないでしょう。
新型コロナウィルス感染症BCPに関して、行政からは、今現在、フォーマットなどは発表されていません。
そのため、以前に新型インフルエンザが流行したとき発表されたフォーマット「新型インフルエンザ版BCPのフォーマット」を参考に、修正しながら活用すると良いでしょう。ネット検索すると出てくると思います。
以下の様な項目をベースに、事業内容、業種に応じて、カスタマイズします。
① BCPの基本方針
② 重要業務の決定
③ 重要業務が受ける影響の想定
④ 事業継続対策の検討
⑤ BCP対応のための体制
⑥ 代替策の検討
⑦ 教育訓練
⑧ 状況に応じた点検・見直し
⑨ 関連情報入手先一覧
⑩ 製造場、店舗等における感染症防止対策
⑪ 新型コロナに備えた備品リスト
⑫ 事業継続のための取り組み
⑬ 連絡網
1か月程度で作成可能だと思います。
新型コロナウィルス感染症対応のBCPを作成する目的は、きれいな計画書を作ることではありません。
机上の理論ではない、例え見栄えは良くなくとも、実現性の高いものを作成します。
作成する過程で、色々なことが見えてきます。
例えば、
☑ 自社にとって特に重要な業務は何か、特に重要な取引先はどこか、
☑ 止まっては困る業務は何か、その代替策はあるのか、
☑ キーパーソンは誰か、キーパーソンが罹患した場合、誰が替わりを務めるのか、
☑ 自社は効果的なウィルス防止策を取れているのか、危険な場所はどこか、
☑ 自社内、取引先内を含む連絡網は、最新版に整備されているか、
☑ 危機が発生した場合、どれぐらいの資金が必要になるのか、資金手当は十分か、
などです。
BCPを作成するためには、自社内でプロジェクトチームを組む必要があります。
経営者自身が、責任者として最終的に出来上がった計画を確認し修正を指示します。
一方で、後継者や今後会社を背負って立っていく幹部社員などを、プロジェクトリーダーに任命し、BCP作成の過程を任せてみます。
後継者や幹部社員の成長の機会となるでしょう。
ポイントは、実効性のある計画の策定と、作成した計画に対して、多くの人間に当事者意識をもってもらうことです。
折角作成しても、多くの社員が「他人ごと」では意味がありません。
ですから、出来るだけ多くの人間に作成に関わってもらうようにします。
そして出来上がったBCPを社内で周知し、全員で共有します。
発生してしまってから、驚いて対応を開始するのでは、影響が大きくなります。
場合によっては、風評被害や信用下落、顧客喪失など、事業そのものを継続することが難しくなるのかもしれません。
経営者の役割は、最悪のケースを想定して準備しておくことです。
仮に発生してしまっても、準備をしておけば、影響を抑えることができます。
今後第3波、第4波に備えて、「新型コロナウィルス感染症対応のBCP」作成を検討してみてはいかがでしょう?
当事務所でもお手伝い可能です。下記お問い合わせ欄からご連絡ください。
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