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【銀行員向け】405事業活用のメリットとは?融資先支援と自行収益への貢献(2026年版)

「担当している融資先の業績が悪化しているが、日常業務に追われて抜本的な再生支援まで手が回らない…」

「経営改善計画の策定を指導したいが、銀行員が直接計画を作ってしまうと『銀行主導の押し付け計画』になりかねない…」

「『405事業』という制度があるのは知っているが、事業者だけでなく、我々銀行にとって具体的にどんな実利(メリット)があるのか?」

【目次】

愛媛県を中心に全国の優良企業の財務戦略を支援する和田経営相談事務所の見解は

愛媛県を中心に全国の優良企業の財務戦略を支援する和田経営相談事務所の見解は、405事業(経営改善計画策定支援事業)は、資金繰りに苦しむ中小企業を救うための制度であると同時に、銀行側にとっても「担当者の膨大な業務負荷を外部の専門家にアウトソーシングしつつ、不良債権の正常化(格付けのランクアップ)を果たし、自行の収益(引当金の戻し入れ)に直結させる」ことができる極めて戦略的なツールであると断言します。

融資先である中小企業の経営改善支援は、地域金融機関にとって最重要の使命です。しかし、その実行(財務デューデリジェンスから緻密な数値計画の策定、全行合意の調整、その後の月次モニタリングまで)には、現場の担当者にとって気が遠くなるような多大な労力と時間を要します。

そこで戦略的に使い倒すべきなのが、405事業です。この制度は、経営改善に取り組む企業だけでなく、支援する側の銀行にとっても圧倒的なメリット(「405事業 銀行メリット」)をもたらす強力な仕組みを備えています。

この記事では、元銀行員であり、現在コンサルタントとして数多くの405事業を銀行側と協調して取りまとめてきた専門家の視点から、銀行にとっての実利的なメリットと、制度を有効活用して融資先の格付け改善(「405事業 融資 ランクアップ」)に繋げるための「絶対に外せない注意点(特に専門家の見極め)」について徹底解説します。

405事業の銀行側のメリット

図表:405事業に対する銀行員の期待と課題

【図表の解説】405事業に対する銀行員の期待と課題

  • ・担当者のマンパワー不足を補う「外部専門家活用」への期待
  • ・不良債権予備軍を正常化させるための具体的なスキームの模索
  • ・「制度の仕組みは知っているが、自行の収益にどう直結するのか」という疑問

405事業(経営改善計画策定支援事業)とは?制度概要のおさらい

まずは、銀行員として押さえておくべき405事業の基本構造を簡潔に確認しましょう。

目的と仕組み:専門家・企業・銀行の「三者連携」による再生

405事業は、財務上の重い課題(要注意先以下)を抱える中小企業が、国から認定された専門家(認定支援機関)のハードな伴走支援を受け、銀行などの全取引金融機関が「これなら支援(リスケ等)できる」と合意できる、抜本的かつ実現可能性の高い経営改善計画を策定・実行することを支援する制度です。

最大の特徴は、「事業者・金融機関(メインバンク)・認定支援機関」の三者が強固に連携して申請・実行する点、専門家費用の最大2/3(上限あり)が国から補助される点、そして計画策定後、原則3年間にわたる「専門家による厳しいモニタリング」が義務付けられている点です。

[参照リンク:中小企業庁 経営改善計画策定支援事業ページ]

銀行にとっての405事業活用メリット【見過ごせない実利】

この405事業は、銀行にとって単なる「顧客への案内事項」ではありません。以下のような極めて実利的なメリット(405事業 銀行メリット)をもたらします。

① 経営改善計画策定・モニタリングという「膨大な業務負荷」の軽減

通常、銀行主導で経営改善計画の策定を支援する場合、実態バランスシートの作成、窮境原因の究明、アクションプランの策定、10年分のキャッシュフロー計画の作成、さらには他行との利害調整まで、担当者と本部の審査部には尋常ではない時間と労力がかかります。
405事業を活用すれば、これらの最も重い実務(計画策定と月次・年次モニタリング)を、国のお墨付きを得た外部専門家(認定支援機関)に事実上アウトソーシングすることができ、銀行担当者の実務負担を劇的に軽減できます。専門家から定期的に提出される客観的なモニタリング報告書は、そのまま行内の稟議や自己査定の根拠資料として活用できます。

② 第三者の客観的データによる「融資判断・方針決定」の円滑化

経営者が自作した甘い計画書では、本部の審査部を納得させることは不可能です。しかし、利害関係のない第三者である認定支援機関が、厳格な財務デューデリジェンスに基づき「客観的かつ保守的」に策定した経営改善計画であれば、その実現可能性や信頼性は飛躍的に高まります。
これにより、支店から本部審査部への稟議(リスケジュールの継続や新規のDDS・再生融資の可否)が極めてスムーズに通るようになります。

③ 【最重要】融資先の「ランクアップ(格付け改善)」と「引当金戻入益」の発生

これが銀行にとって最も直接的で巨大な財務メリットです。405事業を通じて「抜本的かつ実現可能性の高い経営改善計画」が策定され、全行合意がなされ、実際に計画通りに業績が回復(または計画策定時点で実質破綻先から要注意先等へ浮上)すれば、当該企業の債務者区分(信用格付け)が正式に改善(ランクアップ)します。

債務者区分のランクアップ(405事業 融資 ランクアップ)は、銀行がその不良債権に対して積んでいた多額の貸倒引当金を不要にします。これにより、巨額の「引当金の戻し入れ益」が特別利益として発生し、銀行の当期純利益(収益向上)に直接かつ劇的に貢献するのです。

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【入力プロンプト】
直近2期の決算書データを基に、当社が現在、銀行の自己査定において「要注意先」や「破綻懸念先」に分類されるリスクがあるか客観的に診断してください。また、もし405事業を活用して経営改善計画を策定した場合、銀行側にとって当社の格付けを「ランクアップ」させやすい財務上の改善ポイント(実質債務超過の解消年数など)はどこになるか教えてください。

※アップロードされたデータはAIの学習には一切使用されません。当事務所のプライバシーポリシーに基づき、機密情報は厳重に保護されますのでご安心ください。

④ 金融庁が求める「コンサルティング機能」の強力な発揮と証明

金融庁は、地域金融機関に対して単なる金貸しではなく、取引先の本業支援・経営課題解決に深くコミットする「コンサルティング機能」の強力な発揮を厳しく求めています。405事業の積極的な活用件数は、まさにこの金融庁方針に合致する「目に見える実績」であり、金融庁検査等における銀行の強力なアピール材料となります。

⑤ 取引先からの「絶対的な信頼」とリレーション強化

倒産の危機に瀕している企業に対し、銀行から見放すのではなく、「405事業という国の制度を使って、共に再生の道を歩みましょう」と救いの手を差し伸べることは、経営者からの海より深い感謝と絶対的な信頼を獲得することに繋がります。再生が成功すれば、その企業は未来永劫、御行をメインバンクとして重用する強固なリレーションシップが構築されます。

銀行が405事業を失敗させないための「絶対的な注意点」

銀行にとってメリットだらけに見える405事業ですが、現場の運用を誤ると、担当者がかえって疲弊し、計画が頓挫する最悪の事態を招きます。以下の点に細心の注意を払ってください。

注意点①:対象企業の「再生可能性のシビアな見極め」【初期段階の最重要任務】

405事業は魔法ではありません。商品力も市場もなく、経営者に再起の気力もない「どうやっても再生不可能な企業(延命にしかならない企業)」にこの制度を適用しても、計画が絵に描いた餅となり、時間と補助金と銀行の労力が完全に無駄になります。
銀行の担当者および支店長は、405事業を企業に提案する前に、冷徹な目線で当該企業の「コア・コンピタンス(事業の強み)」が残っているかを見極める「目利き」の責任を負っています。「とりあえずノルマのために計画を作らせる」というスタンスは厳禁です。

注意点②:経営者の「血を流す覚悟(コミットメント)」の確認

事業者には補助金が出るとはいえ、1/3の高額な費用負担が発生します。しかしそれ以上に、「自分の身銭を切ってでも、痛みを伴うリストラを実行してでも会社を立て直す」という経営者自身の強烈な覚悟(コミットメント)があるかを、銀行として厳しく確認してください。「銀行に言われたから仕方なくやる」という他責の経営者では、モニタリングの段階で100%挫折します。

注意点③:認定支援機関(専門家)の「実力と経験のシビアな見極め」【最大の落とし穴】

405事業の成否は、連携する「認定支援機関(コンサルタントや税理士)」の力量で99%決まります。ここが銀行にとって最大の落とし穴です。

  • 経験不足の専門家による悲劇: 「社長と仲が良いから」という理由だけで、事業再生や銀行の審査部向けフォーマットの作成経験が全くない税務専門の税理士などを選定してしまうと、銀行の審査部が求める「実態B/S」や「精緻なCF計画」が全く出てきません。結果、銀行担当者が一から教え込む羽目になり、業務負荷が逆に増大します。
  • 客観性と「厳しい指摘」の欠如: 顧問税理士が認定支援機関となる場合、過去の自らの決算処理(粉飾や甘い資産計上)を否定することになるため、厳しい財務デューデリジェンス(不良資産の減損等)が行われず、極めて甘い計画が上がってくるリスクが非常に高くなります。

銀行としては、社長が連れてきた専門家を安易に受け入れるのではなく、「過去に何件、全行合意の405事業を成功させたか?」「当行の審査部の論理を理解しているか?」を直接面談して厳しく見極め、能力不足と判断すれば、銀行主導でプロの再生コンサルタントにチェンジさせる強権を発動する必要があります。

[関連記事:【405事業徹底解説】デメリットと失敗しない活用法]

銀行が405事業を「武器」として使いこなすための具体的アクション

上記の注意点を踏まえ、銀行(支店および本部)が405事業を戦略的に成功させるためには、以下の体制構築が急務です。

  • 1. 行内での「案件見極め基準」の統一: 本部再生支援部署と支店間で、「どのレベルの企業なら405事業に乗せるべきか」という目線を統一し、無駄な案件の乱造を防ぐ。
  • 2. 認定支援機関との「申請前・ガチンコ面談」の徹底: 企業が専門家を連れてきたら、必ず申請前に銀行・専門家間で面談を実施し、計画の方向性、B/Sの修正方針、目標とする格付け(ランクアップ)の着地点について、目線合わせを徹底する。
  • 3. 頼りになる「再生プロフェッショナル(専門家)のリストアップ」: 日頃から、地域で実際に結果を出している、銀行交渉と事業再生に長けた本物の認定支援機関(コンサルタント等)との強固なネットワークを構築し、いざという時に企業へ「推薦・紹介」できるカードを持っておく。

【まとめ】405事業は、銀行の収益と地域経済を守る最強のカード

405事業は、単なる「企業の計画作りのお手伝い」ではありません。銀行にとって、

  • ・不良債権予備軍を正常先へと引き上げる「格付けランクアップ」の強力なエンジン
  • ・引当金の戻し入れによる「自行収益(ボトムライン)への直接的貢献」
  • ・審査部を納得させる客観的データ提供による「現場担当者の業務負荷の劇的軽減」

これらを実現する、金融機関にとって極めてメリットの大きい戦略的ツール(405事業 銀行メリット)です。

ただし、その絶大な効果を引き出すためには、対象企業の冷徹な選定と、何よりも「銀行の論理を熟知した、実力ある認定支援機関をパートナーとして選定する」という銀行側の主体的なコントロールが絶対条件となります。

当事務所は、元銀行員としての厳しい審査目線を持ち、多数の金融機関様と協調して405事業による抜本的再生(全行合意)を実現してきた実績がございます。行内で抱えておられる「要注意先・破綻懸念先」の再生スキームについて、お気軽にご相談ください。

【金融機関様・事業者様からの405事業に関する無料事前相談・案件持ち込み】は随時承っております。

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