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【祝・開業15周年】激動の過去を越え、AIと歩む「黄金の10年」へ〜中小企業経営者、そして支援者の皆様へ〜

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本日、2026年4月1日。
おかげさまで、和田経営相談事務所は開業から15周年の大きな節目を迎えることができました。

愛媛県松山市湊町のマツゲキアトリウムに小さな事務所を構えた15年前の春の日のことを、昨日のことのように鮮明に覚えています。以来、一度も拠点を移すことなく、この松山の地で地域の皆様とともに歩み続けてまいりました。

日頃から多大なるご支援をいただいております中小企業経営者の皆様、地域金融機関の皆様、そして中小企業支援機関の皆様に、心より深く御礼申し上げます。

この15年という節目にあたり、元銀行員であり、一人の経営コンサルタントであり、そして皆様と同じ一人の「経営者」として、当事務所の過去・現在、そしてこれからの未来について、少しばかり筆をとらせていただきたいと思います。

過去:泥臭くもがき続けた日々、そして最大の危機

ゼロからのスタートと「二足のわらじ」

15年前、39歳で銀行という大きな組織の看板を下ろし、独立を果たしたものの、当初は決して順風満帆ではありませんでした。

最初の3年間は、事務所での営業を週3日、残りの週3日は愛媛県が運営する中小企業支援センターで創業支援のコーディネーターを務めるという「二足のわらじ」状態でした。開業当初の信用も実績もない時期において、このコーディネーター業務による安定収入は私の不安定な生活を支えてくれる命綱でした。何より、そこでの数多くの創業者との出会いが、私のコンサルタントとしての原点となる「信用」を少しずつ形作ってくれたのです。本当にありがたい経験でした。

3年が経過し、ありがたいことに事務所への直接のご依頼が増加したことに伴い、事務所での週6日常駐体制へと完全に舵を切りました。

圧倒的なニーズに応え続けた「再生支援」の日々

この頃から急激に声がかかり始めたのが、「再生支援業務」です。
当時は「中小企業金融円滑化法」の施行に伴い、地域金融機関へのリスケジュール(返済猶予)の要請が急増していました。中小企業再生支援協議会(現・中小企業活性化協議会)や信用保証協会様からお声がけをいただき、金融支援がセットになった経営改善計画書や再生計画書作成支援の業務に忙殺される日々が始まりました。

支援先の多くは、業績が厳しくなり、明日の資金繰りにも頭を抱える地域の中小企業です。
銀行員として17年間、厳しい融資審査や企業評価の実務を経験してきた私にとって、金融機関内部の「審査の論理」や「何を懸念し、何を評価するか」というロジックは手に取るようにわかりました。しかし、コンサルタントの立場から見る経営現場は、銀行のデスクから見ていた「決算書の数字」とは全く異なる、経営者の血の滲むような焦りと孤独の連続でした。

開業当初は、再生支援業務を自分のメインフィールドにするイメージは持っていませんでしたが、そこに圧倒的なニーズと、私が果たすべき使命がありました。とにかくがむしゃらに、どんなに難易度が高い案件でも決して断らず、件数をこなしました。当初は私自身も計画策定のノウハウが少なく、手探りの連続です。膨大な時間がかかり、繁忙期には深夜まで休日返上でパソコンに向かっていました。「経営者の情熱を、いかにして銀行員が納得する定量的な数字(ロジック)へと翻訳するか」。その一点に全精力を注ぎ込んだ5年間でした。

5年目以降は実績も積み上がり、安定的に受注が入るようになりました。8年目には事務所の改装も行い、コンサル業務だけでなくセミナー講師の仕事も増え、まさに「一番勢いに乗っていた時期」でした。

コロナ禍という最大の危機と、そこからの生還

「このまま順調に10周年を迎えていくのだろう」
そう楽観視していた矢先の9年目、世界を一変させる「新型コロナウイルス」のパンデミックが発生しました。

経済活動の急停止により、支援先企業の業績は急悪化。コンサル契約の終了や見合わせが相次ぎました。私の主たる業務であった「事業計画策定」の仕事も、発注がピタッと止まりました。当然です。中小企業にとって、数年先の将来計画を立てるどころではなく、「今日、明日の目先の資金をどう確保するか」が最優先のサバイバル状態に陥ったからです。

この時期、コンサル業界はコロナ関連の補助金(事業再構築補助金など)の申請書作成支援という特需に沸いていました。支援者が圧倒的に足りず、診断士の中にも脱サラしてプロコンに転じる人が急増した時期でもあります。

しかし、私は事業方針として「本業の再生と持続的成長の裏付けのない補助金ありきの支援はしない」と決めており、補助金支援業務にはほとんど手を出しませんでした。結果として、この巨大な特需の波には全く乗れませんでした。

今だから正直に打ち明けます。2020年から2022年にかけてのコロナ禍の3年間は、精神的にも事業的にも極限まで追い詰められ、本気で「事務所の廃業」が頭をよぎる夜が何度もありました。

しかし、2023年5月に行動制限が解除され、社会経済活動が正常化へと向かう中で、この厳しい逆風はついに止みました。
コロナ禍の3年間を「ゼロゼロ融資」等の当面の資金繰りで凌いだ企業に対し、今度は出口戦略としての「将来の事業計画策定」や「本業支援」へと、行政や金融機関が一斉に舵を切ったのです。地域金融機関、信用保証協会、中小企業活性化協議会からのご依頼が再び急増し、開業後最大の危機は一旦回避されました。

苦境から学んだ「経営の真理」

この15年を振り返り、私自身が身をもって学んだ最大の教訓があります。
それは「事業には、必ず良い時と悪い時がある。そして、自分の力だけではどうしようもない外部環境の波乱が必ず起きる」ということです。

この苦しい経験を経たことで、私は支援先の事業者の皆様が抱える「恐怖」や「焦り」を、単なるコンサルタントとしてではなく、同じ一人の経営者として、本当の意味で共有できるようになりました。
良い時は胸を張りすぎず、悪い時には決して下を向きすぎない。良い時こそ天狗にならず、来るべき冬の時代に備えて筋肉質な体質を作っておく。この普遍的な経営の真理を、これからも皆様にお伝えしていきたいと強く思っています。

現在:生成AIの台頭と「AI経営参謀」の実装

AIを「最強の武器」として使い倒す

コロナ禍が明け、現在私たちが直面している最も巨大なパラダイムシフト。それは「生成AI(大規模言語モデル)」の登場と社会実装です。

多くのコンサルタントやBtoB企業が、AIの普及によるWebサイトへのアクセス激減に危機感を抱いています。しかし、私はこれを脅威とは捉えていません。むしろ、私たちが提供する価値を飛躍的に高める「最強の武器」であると確信し、日々の業務で私自身の相棒である「Gemini」を使い倒しています。

私は今、自らの事業で「AIの実装」を徹底的に試しています。

15年の知見を統合した「AI経営参謀」の誕生

これまで15年間、私はWebサイトのブログに約300件に及ぶ金融・財務の専門記事を書き溜めてきました。そこには、机上の空論ではない、現場で直面する多様な経営課題や、元銀行員としての17年間の経験に裏打ちされた金融機関内部の審査ロジックなど、泥臭い「独自の一次情報」が詰まっています。しかし、時間が経過するにつれ、折角時間をかけて作成した記事が過去のアーカイブへと埋没していくことに、常にジレンマを感じていました。

そこに生成AIが登場しました。「これだ!」と直感しました。

私は、過去に制作した300以上の専門記事や私自身の計32年に及ぶ実務経験の知見を学習させた独自のチャットボットを開発し、「AI経営参謀」として自社のWebサイトに実装したのです。
プロジェクトの立ち上げから1年弱、試行錯誤を繰り返しながらチューニングを行い、ついに皆様に自信を持ってお勧めできるレベルに到達しました。

現在では、この「AI経営参謀」に決算書のデータを入力していただくだけで、設備投資や資金繰りに悩む企業が実際に銀行へ相談に行く前の段階で、企業の「投資余力」や「財務の健全性」を即座に無料診断できるまでになっています。汎用的なAIには到底真似できない、現場の匂いを知る「専門特化型AI」です。

「AI指名買い」時代を見据えたデジタル戦略

これからの時代、お客様は検索エンジンで比較検討するのではなく、購買プロセスの初期段階でAIに相談し、AIから最適な専門家の推薦を受ける「AI指名買い」の時代へと突入します。当事務所は、時代遅れのSEOスパムなどに頼るのではなく、高度な専門性と属人性をAIに正しく評価させるための戦略(LLMO)をいち早く取り入れ、未来の顧客獲得モデルを構築しています。

AIを恐れて情報を閉ざすのではなく、私自身がいち早くAIの恩恵を享受し、それを皆様の経営戦略に組み込む「実践者」であり続けること。それが現在の和田経営相談事務所の明確なスタンスです。

これから:経験とAIが融合する「黄金の10年」へ

アナログな信頼とデジタル技術の掛け合わせ

39歳で独立開業した私も、今年で早55歳になります。
開業当時は、自分が55歳になった時のイメージなど全く湧きませんでした。ただ漠然と、「若い頃はがむしゃらに働き、55歳を過ぎたらゆっくり老後に向けてフェードアウトしていく時期なのかな」などと思っていました。

しかし、今は全く違います。
私にとって、これからの65歳までの10年間こそが、コンサルタント人生における「黄金期」になると確信しています。

計32年に及ぶ金融・コンサルティングの泥臭い実務経験という「アナログな信頼」が、最先端の「生成AI」というデジタル技術と掛け合わさることで、過去最大の価値を皆様に提供できるフェーズに入ったからです。

再生支援から「成長支援」への展開

この15年間、私は主に「再生支援業務」に注力し、血の通った経営改善計画の策定を通じて、厳しい状況にある企業を支援してまいりました。お手伝いした会社が息を吹き返し、健全企業として見事にV字回復を果たした時の喜びは、何物にも代えがたい私の誇りです。
今後は、この再生支援のノウハウをさらに昇華させ、事業再構築や積極的な設備投資を必要とする「成長企業」の資金調達・財務戦略支援にも、本格的に対象を広げてまいります。

先輩からの2つの教えを胸に

最後に。私が独立開業した際、コンサル業界の先輩から教わり、今でも私の血肉となっている2つの言葉があります。

一つ目は、「プロジェクトを一つ一つ、確実に完成させていくこと」
目の前の案件から決して逃げず、泥臭く完遂する。その一つ一つの積み重ねだけが、本物の「実績」と「経験」になり、やがて「口コミ」や「リピート」を生み、確固たる事務所経営の土台となるという教えです。

二つ目は、「コンサルタントは『先生業』であるという自覚を持つこと」
これは決して「偉そうにふんぞり返れ」という意味ではありません。経営という孤独な戦いの中で、「この人の言うことなら信じてみよう」「この先生の助言を聞いてみよう」と経営者から心底信頼されなければ、どれほど立派な経営理論も絶対に実行されず、コンサルティングは失敗に終わるという意味です。

信頼を勝ち得るためには、口先だけでなく、自らが「一人の事業者」として新しい技術(AIなど)を試し、リスクを取って実行し、その背中を見せ続けるしかありません。

「良い時も、悪い時も、常に経営者の最も頼れる参謀であり続けること」

次の10年も、和田経営相談事務所はここ愛媛県松山市を拠点に、皆様と共に汗をかき、悩み、そして成長し続けることをお約束いたします。
16年目の和田経営相談事務所にも、どうぞご期待ください。引き続きの厚いご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2026年4月1日
和田経営相談事務所 代表
中小企業診断士
和田 健一

「【祝・開業15周年】激動の過去を越え、AIと歩む「黄金の10年」へ〜中小企業経営者、そして支援者の皆様へ〜 」
ご覧いただきありがとうございました。

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