「経営改善計画を作れと言われたが、将来の売上目標を並べるだけで本当に銀行は納得するのだろうか?」
「自社の強みも弱みも分かっているつもりだが、なぜ業績が悪化し続けているのか根本原因が掴めない…」
「専門家に依頼すると調査(DD)ばかりで時間がかかると聞くが、そこまで必要なプロセスなのだろうか?」
【目次】
経営状況が悪化した際に、事業の立て直しに向けて作成される経営再建計画書(経営改善計画)。この計画書は、金融機関からの継続的な支援取り付けや、具体的な再建スキームを描く上で極めて重要です。しかし、単に「頑張って売上を上げます」「経費をこれだけ削減します」といった将来の希望的観測を並べただけでは、決して実効性のある計画とは言えません。
愛媛県を中心に全国の優良企業の財務戦略を支援する和田経営相談事務所の見解としては、金融機関など関係者の納得を得て、真に経営再建を成功に導く計画書には、強固な「現状分析(デューデリジェンス)」という土台が絶対不可欠であると考えます。
この記事では、経営再建計画書を作成する上で最も重要な要素である「デューデリジェンス(DD)」に焦点を当て、その内容と重要性、そして計画書全体の正しい構成について、プロフェッショナルの視点で分かりやすく解説します。計画策定に行き詰まっている経営者様は、ぜひ本記事を羅針盤としてご活用ください。
一般的に、経営再建計画書と聞くと、「どのような改善策(アクションプラン)を実行するか」「いつまでに何をするか(タイムスケジュール)」「それによって将来の数値目標がどう改善するか」といった未来に向けた計画をイメージされる方が多いでしょう。
もちろん、アクションプランや数値計画は経営再建計画書の重要な要素です。しかし、これらは計画書全体の「後半部分」に過ぎません。その土台となるのが、前半部分にあたる「デューデリジェンス(DD)」、すなわち徹底的な現状分析なのです。実効性のある経営再建計画書は、大きく以下の2部で構成されている必要があります。
金融機関に経営再建計画書を提出しても、「根拠が乏しい」「実現性が低い」と一蹴されてしまうケースが多々あります。その最大の原因は、DDによる現状把握が圧倒的に不足していることにあります。
客観的な現状分析(なぜ赤字になったのか、自社の本当の財務状態はどうなっているのか)がないまま、いきなりアクションプランや数値計画だけを提示されても、審査担当者はその計画の妥当性を判断できません。「なぜこの改善策が有効だと言い切れるのか」「この売上目標は本当に達成可能なのか」という疑念が払拭されないためです。時間や費用がかかるとしても、DD抜きの計画書は、単なる希望的観測を並べた「机上の空論」に過ぎないのです。
DDとは、企業の現状を客観的かつ詳細に調査・分析するプロセスです。経営再建においては、主に「事業DD」と「財務DD」の両輪で行われます。
事業DDでは、会社の事業活動そのものを深く掘り下げます。
過去の数値実績分析、内部環境分析、外部環境分析(SWOT分析など)を通じて、経営上の本質的な課題を抽出します。ここで最も重要なのは、「なぜ現在の経営危機(窮境)に陥ったのか(窮境原因)」と「その原因は今後の努力で取り除ける性質のものか(窮境原因の除去可能性)」を明確に言語化することです。これが、後半のアクションプランの方向性を決定づける羅針盤となります。(参考:会社を再建する!経営改善計画書の作り方③~現状分析の重要性~)
財務DDは、会社の決算書(特に貸借対照表=BS)の正確性を検証し、表面上は見えない隠れたリスクや不良資産を洗い出す冷徹なプロセスです。中小企業の経営再建において、決算書の数値と会社の実態が乖離しているケースはほぼ100%と言っても過言ではありません。そこで必須となるのが「実態バランスシート(実態貸借対照表)」の作成です。
実態バランスシートとは、決算書上の資産・負債を一つひとつ時価評価し、現時点での「会社の本当の財産価値」を算定し直した帳票です。
この厳しい精査を経て算出された「実態純資産(本当の自己資本)」こそが、再建計画のスタートラインとなります。実態から目を背けた計画は、砂上の楼閣に過ぎません。(参考:実態バランスシートの作り方【前編】 / 実態バランスシートの作り方【後編】)
この記事を読んでいるということは、御社も今後の事業再建や銀行への計画提出に向けて、「まずは自社の現状を正しく知らなければ」とお考えかもしれません。本格的なDDを依頼する前に、まずは現在お手元にある決算書の数字から、自社の「現在地」を客観的に診断してみませんか?
DDは経営再建計画書の根幹ですが、その実施には膨大な資料準備と、痛みを伴う現状直視が必要となります。
質の高いDDを実現するには、客観的な視点を持つ専門家の力量はもちろん、会社側(経営者および幹部)の「嘘偽りなく全てを開示する」という覚悟と協力体制が不可欠です。専門家からの厳しい指摘や「問いかけ」によって、経営者自身がこれまで目を背けていた課題に気付く瞬間があります。この「痛みを伴う気付き」こそが、経営再建に向けた本気のアクションを引き出す原動力となるのです。
事業再生の現場では、「経営再建計画はDDが8割」とよく言われます。
これは、決して後半のアクションプランや数値計画の作成を軽視しているわけではありません。徹底的かつ客観的なDDによって自社の現状(実態バランスシート)と課題(窮境原因)が正しく把握されていれば、その原因を取り除くためのアクションプランはおのずと論理的で必然性のあるものになり、結果として数値計画にも圧倒的な現実味と説得力が生まれる、という真理を表しています。方向性の定まっていない甘いDDからは、銀行の審査に耐えうる計画は絶対に生まれません。
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