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【試算表黒字 決算赤字】なぜ?決算処理で利益が消える3つの原因と対策(2026年版)

「試算表の黒字」が期末に消える現象と銀行の視点

「毎月の試算表では順調に黒字だったのに、最終的な決算を締めたら思いがけず赤字になっていた」
日々、売上向上や組織づくりに奮闘されている経営者様にとって、この「期末の決算ショック」は非常に落胆の大きい出来事かと思います。

愛媛県を中心に全国の優良企業の財務戦略を支援する和田経営相談事務所の見解として、この事態は単なる「経理上のズレ」で済ませてよいものではありません。
期中に「今期は黒字着地の見込みです」と取引銀行に報告していた場合、最終的に赤字の決算書が提出されると、銀行の審査担当者はどのように感じるでしょうか。本記事では、元銀行員ならではの客観的な視点から、「試算表と決算書のズレ」が生み出す見えないリスクと、成長企業が取るべき財務管理の鉄則を解説します。

突然の赤字転落は経営管理の甘さと評価される

教科書的に言えば、試算表は「経営成績の途中経過」であり、決算書は期末の整理仕訳を経た「最終的な確定値」です。そのため数字が変動すること自体は、会計上おかしなことではありません。
しかし、銀行の現場の真実は少し異なります。期末に突然、事前の報告を覆すような赤字決算書が出てきた場合、銀行は「この会社は自社の計数管理がリアルタイムでできていないのではないか」という懸念を抱きます。経営者様が事業拡大に向けた数千万円規模の成長資金を必要とした際、この「計数管理への不安」が、融資の足かせ(機会損失)となってしまうのです。

では、なぜ「試算表黒字・決算赤字」という事態が起こるのでしょうか。多くの中小企業で見受けられる主な3つの原因を見ていきましょう。

減価償却の期末一括計上が招く利益の錯覚

① 減価償却費の期末一括計上
中小企業の実務で非常に多いのが、多額の減価償却費を毎月の試算表には反映させず、期末の「決算整理仕訳」で税理士に1年分をまとめて費用計上してもらうケースです。
これを行うと、期中は減価償却費が引かれていないため「利益が大きく出ている」と錯覚してしまいます。次の成長を目指す企業であれば、期初に年間の減価償却費の見込み額を計算し、毎月12分の1ずつ試算表に費用計上(月次計上)する仕組みへ移行することが強く推奨されます。

[関連記事:減価償却とは?経営者が知るべき基本と融資返済財源への影響]
[関連記事:償却不足とは?発生理由と確認方法、銀行評価への影響]

期末の在庫評価が積み上げた利益を吹き飛ばす

② 棚卸資産(在庫)の期末一括評価・整理
在庫の数量確認や評価を、期末の決算時にしか行わないのも、ズレの大きな要因です。期末になって実地棚卸を行い、「帳簿より実際の在庫が少なかった(紛失・ロス)」「売れない不良在庫が大量にあったため評価損を出した」となれば、売上原価が突発的に急増します。
在庫の評価減を期末まで先送りすることは、それまで積み上げた利益と自社の自己資本を、期末に突然減少させてしまうリスクを孕んでいます。

[関連記事:在庫多い?決算書の棚卸資産は大丈夫?原因と対策]
[関連記事:在庫と利益の関係 – 在庫が増えると利益はどうなる?]

処理漏れの決算修正が本業の赤字を暴き出す

③ 期中の会計処理ミス・漏れの決算時修正
未払いの社会保険料の計上漏れや、まだサービスを提供していない「前受金」を売上として計上してしまう処理などを、期末になって慌てて修正するケースです。
日々の業務がお忙しい中で経理処理が後回しになるお気持ちは分かりますが、これらの決算整理仕訳による下方修正は、最終的な当期純利益だけでなく、「営業利益(本業の儲け)」をも赤字に引きずり込むことがあります。期中はずっと「本業は黒字だ」と思っていたものが、実は赤字だったという事実は、経営戦略の根本的な見直しを迫るサインと言えます。

[関連記事:営業利益マイナスは放置厳禁!その理由と改善策]

精緻な月次決算こそが最適な資金調達への鍵

「試算表黒字・決算赤字」というギャップを防ぎ、銀行と強固な信頼関係を築くためには、正確でタイムリーな「月次決算」体制の構築が不可欠です。
毎月、決算に近い精度で試算表を締め、自社の「今」の本当の姿を把握すること。この精緻な月次決算書をベースに銀行と対話できる企業こそが、必要なタイミングで、最も有利な条件での資金調達を実現できるのです。

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