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405事業のデメリット~失敗する3つのケース!原因と防止策~

【この記事で分かること】

 

・ 405事業のデメリットは、失敗するとコストと時間が無駄になること。取り組む前に案件の選定が大切であること。

 

・ 405事業が失敗する原因は大きく3つ(事業者要因、メインバンク要因、専門家要因)あること

 

・ 405事業の失敗を防ぐために必要な条件(取り組み方)

 

 

【前提の話】

以下に405事業失敗の3つの原因を説明しました。ただその前に大前提が一つあります。

それは、会社が今後生き残れる資質があるかどうか、です。

商品・サービス力、顧客基盤・支持、経営者の能力、競合と比較した強み、などの項目で、今後生き残れるだけの材料があるか。

会社に生き残る資質がないのなら、405事業を使って事業計画を作っても、コストと時間が無駄になります。こうして出来上がった事業計画は、「机上の理論」になりかねません。

ここの判断が重要で、生き残れる強みがなければ、できるだけ影響が少ない形になるような廃業支援が好ましいのかもしれません。

経営者自身では客観的判断が難しいので、数値計画を作る前に、そもそも計画策定に着手できるのか、経営診断やデューデリジェンスが必要かもしれません。

405事業に取り組む案件の選定。この役割を担うのは、メインバンクです。場合によっては、この会社は405事業に取り組まないという判断も必要です。

その前提をクリアしたなら、以下3点のポイントに気を付けながら、405事業をスタートさせます。

令和5年9月 中小企業診断士 和田 健一

 

【中小企業庁;認定支援機関検索システム和田経営相談事務所はこちら

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この記事のポイントは以下です。

 

☑ 405事業が失敗するのは、「メインバンクの腰が引けている」「事業者の当事者意識が低い」「策定を支援する認定支援機関の計画策定能力が不足している」からである

 

では詳しく見ていきましょう。

 

405事業の内容

通称405事業。正式名称「経営改善計画策定支援事業」。

 

出来た当初に405億円の予算が付いたので、そう呼ばれています。

事業の内容は、簡単に言うと、

 

☑ 要件を満たせば、事業者が銀行向けの経営改善計画書を作成する場合、経済産業省から認定されている支援機関への計画策定とモニタリングの費用を、2/3まで補助金として支給される

☑ 計画完成後3年間モニタリングがセットになる

☑ メインバンクやサブバンクなどの主力金融機関、事業者、認定支援機関(コンサル、税理士など:中小企業庁;認定支援機関検索システム和田経営相談事務所はこちら)の3者が連名で事業に申請する

☑ 金融支援がセットとなり、すべての取引金融機関から改善計画に対して、同意が必要となる

☑ 年度事業ではなく、随時募集しているので、必要なタイミングで申請ができる

 

などが特徴です(詳細は、中小企業庁ホームページでご確認ください)。

 

行政の補助制度には色々ありますが、その中でも、事業者、銀行、認定支援機関それぞれにメリットがある便利な制度だと感じています。

 

こんなケース、405事業は失敗する

ただ、色々注意点もあります。

以下のような場合は、事業の活用が失敗に終わるか、計画策定の途中で頓挫するので、注意が必要です。

 

①主力金融機関の腰が引けている

そもそもこの制度は、前述のように、関係3者の連携で進める事業です。

資金繰りが厳しい事業者も多く、策定途中に運転資金が不足する場合もあります。

その際、主力金融機関がバックアップ体制を採らなければ、資金繰りがショートし、計画策定どころではなくなります。

なぜ支援ができないかと言えば、主力金融機関が、

 

・事業者のことをよく把握していない(事業の将来性や真の財務内容)まま、計画策定に入ったら、思ったより内容が悪く、腰が引けた

・債権回収に目が向きすぎて、事業者の事業継続に意識が薄い

・現場の営業店と本店の審査部門の意思統一が不十分で、銀行内部で支援方針がばらついている

 

からです。

【参考記事】銀行が嫌う税理士 ~銀行が嫌がる経理処理と経営者の心構え~

 

②事業者の当事者意識が薄い

計画策定が主力金融機関からの強い要請の場合、経営改善計画策定に対して、事業者の当事者意識が不足していることがあります。

 

計画そのものをコンサルなど認定支援機関に丸投げしてしまうと、出来てきた改善計画に「他人が作った計画」のような感覚をもってしまいます。

 

こういう事業者は、計画策定途中においても、認定支援機関と信頼関係を築くことが難しくなります。両者が信頼関係を築けなければ、実現性の高い計画はできません。

 

これではコストと時間をかけて作った計画が、机上の理論になってしまいます。

 

③認定支援機関の能力が不足している(改善計画策定に不慣れ)

計画実行の主体は事業者ですが、支援者である認定支援機関の能力もポイントになります。

 

認定支援機関は全国に数万者存在し、事業者は誰に頼めば良いか、迷います。

 

そこで、身近で信頼がおける顧問税理士(税理士の多くが認定されています)にお願いすることになる事が多いようです。

 

だだ、銀行向けの経営改善計画は、通常の計画と比較して、色々要件が厳しく、銀行と交渉した経験が少ないと、策定が難しいものです。(ちなみに当事務所が作る経営改善計画書はこんな感じで作ります)。

 

認定支援機関の能力が不足していると、せっかくコストと時間をかけて作った計画も、銀行に提出すると、作り直しを要請されることになります。

 

こうなると、関係者皆が嫌な思いをします。

 

認定支援機関が、本当に銀行向けの経営改善計画を作れるかどうかは、

 

・今までの経営改善計画策定実績や銀行交渉の経験、

 

・405事業のポイントや流れについて説明ができるかどうか、

 

などを、事前に確認すれば分かります。

 

以上、405事業がうまくいかない3つのケース

 

・主力金融機関の腰が引けている

 

・事業者に当事者意識が薄い

 

・認定支援機関の能力不足

 

を説明しました。参考にしていただければ幸いです。

 

405事業を失敗する要因

 

405事業、有効活用するためには

逆に言えば、

 

・主力金融機関が事業者の内容をよく理解し、本支店一体となってバックアップ体制を採れている、

 

・事業者が当事者意識をもって計画策定とその後の実行に真摯に取り組む

 

・認定支援機関が経験豊富で支援能力が高い

 

ければ、405事業はうまく活用できる可能性が高くなるでしょう。

 

405事業を有効活用できる条件

 

また当事務所では、405事業活用に関して、皆さんの疑問に答えるため【無料事前相談】を開始しました。

まずは下記「お問い合わせ」ボタンをクリックし、「405事業の利用について【無料事前相談】開始します」ページから、405事業【無料事前相談】に申し込みください。

 

405事業の利用について【無料事前相談】

 

【経営改善計画書の出来上がりイメージ】計画書サンプル;(出所)中小企業庁

 

 

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