次に赴任したのは、太鼓台で有名な「住友財閥の街」新居浜市です。新居浜市は別子銅山が栄え、住友発祥の地という歴史背景から住友財閥系の企業が多く、地元企業も住友系企業の協力企業の割合が圧倒的に多い街です。住友がくしゃみをすると地元企業は風邪をひいてしまうほど、住友系企業の業況に左右されます。
ここでは魅力的な支店長と新たな出会いがありました。本店営業部で失敗したことなど、ネガティブ情報が伝わっていたとは思いますが、「わしは自分で見て触れた印象しか信用しない。」「お前に営業部隊を任すから、自分のやり方で引っ張って行ってくれ。」と全面的に任せていただきました。私は性格的に管理されるより、任されると嬉しいタイプで、力を発揮できます。その支店長に、赴任してすぐ食べさせていただいた「かつおのたたき」のおいしさが今でも忘れられません。おでん屋にもよく連れて行っていただきました。公私ともにお世話になったその支店長からは、今でも時々「元気にしているか」と電話で連絡をいただきます。
また、お客さんとも素晴らしい出会いがありました。あるお客さんに1年半の赴任期間中とても大切にしていただきました。
こうして順調そうに見えた新居浜支店でも仕事上残念なことが起こってしまいました。銀行員をやっていると、お金というものを扱っている関係上、残念ながら常にこうした事件や事故に遭遇してしまう可能性があります。
また悪いことに、かわいがっていてくれたその支店長が急な病気で倒れてしまいました。何とか一命を取り留めたものの、リハビリのため、現場復帰が難しい状態になってしまいました。
この時すでに新居浜支店は新店舗への移設が決まっていました。新しく来た支店長の元、私も営業部門のマネージャーとして、新店舗オープン準備に奔走しました。何とか無事引っ越しも終わり、11月の新店舗オープンまでに営業成績も達成することができました。しかし残念なことに、新しく来た支店長の私に関する評価は芳しくなく、翌年1月には新たな支店に転勤となるのでした。前半は楽しい思い出、後半はほろにがの新居浜支店勤務でした。
新居浜支店に勤務して分かったことは、①任せてくれる上司に仕えると意気に感じるが、管理型の上司の元ではうまく立ち回れない②健康を害してしまうとすべてが狂ってしまう、自分も例外ではない、ということです。
こうして次の赴任地、波止浜支店に向かうことになります。
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