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銀行融資で財務以外にチェックされるポイント ~数字で見えない6つの項目~

【この記事で分かること】

 

・ 銀行は財務諸表だけで融資判断をしているのではないこと

 

・ では、数字に出ないどのようなポイントを見ているのか

 

・ 数字に表れない強みを銀行に説明する方法

 

 

はじめに

 

いままでこのコラムでは、銀行融資について「数字の大切さ」を説明してきました。

銀行員は、融資判断をする時、決算書、試算表、資金繰り表、受注予定金額、保全金額(不動産担保や保証協会付の金額)など、数値を重視します。

例えば、赤字が続けば追加融資が難しくなるとか、受注見込が数字で見えてこなければ融資態度が厳しくなるとか、保全金額を融資額が上回れば追加融資が厳しくなるとか、です。

では、融資判断は数値100%なのでしょうか?

そうではありません。数値として見えない部分も融資判断に加えています。

私見ですが、ざっくり数値判断70%、数値以外判断30%でしょうか。もちろん会社の置かれている状況によって、この比率は変動します。

今日は、銀行が融資のとき評価する数値以外の要因について説明します。

銀行員が融資のとき財務以外に見るポイント

 

①経営者の能力

 

銀行は、経営者の経営能力を融資の判断基準とします。

特に中小企業の場合は、経営者の能力が会社業績に直結する部分が大きいと考えています。

私が銀行員時代にも、融資判断の際、「あの社長ならピンチでもなんとか頑張ってくれるだろう」という言葉が飛び交っていました。

銀行が評価する経営者の能力とは、業界に関する知識や先見性、経営判断に関しての的確さ、仕事に対する勤勉さ、販売先や仕入先との関係性、社内統率力、財務に関する理解度、銀行に対して逃げたりうそをついたりしない誠実さ、などです。

銀行員は、常日頃から訪問や面談を通じて、経営者に対するこのような情報収集を行っています。

 

②市場の将来性・成長性

 

銀行は、関連会社に調査部門を有しています。

この調査会社は、地域経済や業種ごとの状況について、リサーチしています。

調査結果をリポートしてまとめ、取引先企業に配布したり、プレス発表したりしています。

リポートの中には、業種ごとの市場将来性・成長性分析も含まれており、これらの情報を母体の銀行と共有しています。

例えば愛媛県であれば、地場産業であり、また成長分野である「造船・海運」業界を、積極支援しています。

逆に業界が衰退分野に属していれば、融資姿勢は厳しくなります。

市場の将来性、成長性に注視して融資判断を行っているのです。

 

③過去の返済履歴

 

過去の返済履歴とは以下の様な事です。

 

☑ 過去に融資返済金の支払遅延があったか(返済日に口座の残高不足)

☑ 過去にリスケジュールをしたことがあるか

☑ 過去に債権放棄に応じたことがあるか

 

以上の様なことを文書データで保管し、また担当者間で申し送りしており、融資判断の材料とします。

融資金が約束通り支払われないことに関して、銀行はナイーブなのです。

支払遅延ではないですが、逆に融資金を他銀行で肩代わり(他銀行から融資を受けて、元の銀行融資を返済すること)して一括返済した場合も注意が必要です。

 

【参考記事】融資肩代わりに関する銀行の考え方 ~なぜ銀行員は、他銀行の融資を奪いたいのか~

 

元の銀行と二度と融資取引しないのなら問題ないのですが、困って再度融資依頼をすると、冷たい対応をされるかもしれません。

なぜなら、銀行員にとって「融資を肩代わりされること」は、「融資金が貸し倒れになること」の次に嫌なことだからです。

 

④販売力、技術力

 

販売力とは、組織としてどれだけの顧客網を有しているかという能力です。

今は業績が下降気味でも、強烈なファンや安定した固定客がいれば、そこをベースに新たな顧客層を開拓することも可能です。

安定した顧客網があるのは、魅力的な商品・サービスを有しているということです。

営業部門に優秀な人材がいることも大切です。

技術力とは、例えば、他社に代替が効かない技術や工程がある、独自の生産設備がある、ISOの認定を受けている、特許を保有している、などです。

こうした営業力や技術力も融資判断の加点項目となります。

 

⑤業歴(銀行との取引の歴史)

 

老舗企業であることも評価します。

地域経済の中で長く貢献してきた会社として、銀行は大切にします。

大切なのは、銀行との取引の歴史です。

いつから預金取引が始まり、どういう経緯で融資取引が始まったのか。

長い取引の歴史の中で、銀行とどのようなことがあったのか。

業績が良いときは、業績が悪化したときは。

社長が交替してどのように取引が変化したのか。

そのとき会社はどう動き、銀行はどう支援したのか。

銀行はこれらの取引の歴史を文書で保存して申し送りし、融資判断の材料とします。

長い取引の会社、特にメインバンクとしての付き合いなら、業績不振時でも銀行は熱心に支えようとするでしょう。

 

⑥マスコミ記事

 

マスコミ記事も参考にします。

新聞やテレビ、経済雑誌の情報を重視します。

これらの媒体に、例えば新分野展開、新商品・新サービスの発売、会社紹介、後継者へのバトンタッチ、などが記事化されれば、銀行の注目度はあがります。

その際、新分野展開に関して販路支援を受けたとか、事業承継やМ&Aの支援を受けたとか、自分たちの銀行名が出ることがあればとても喜びます。

マスコミ取材は無料でありながら、他人からの推薦となるため広告効果が高くなる傾向にあり、積極的に受けたいものです。

マスコミに知ってもらうためには、PR戦略が必要ですし、マスコミ取り上げられやすい切り口が必要になります。

記事化されたなら、コピーし銀行に渡しましょう。

 

さいごに

 

以上、銀行が融資判断に使っている数値以外の要因について、6つの視点からお話ししました。

この6つの視点は、決算報告のときに、口頭ではなく文書化して決算書とともに提出するとより効果的でしょう。

銀行に提出するために文書化することで、自社の強みや弱み、外部環境を見直すことになるので、会社にとってプラスになると思います。

 

 

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