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「銀行から『減価償却費も返済財源になりますよ』と言われたが、理屈がよく分からない」とお悩みですか?
愛媛県を中心に全国の優良企業の財務戦略を支援する和田経営相談事務所の見解は明確です。「減価償却費=単なる節税のための経費」という認識のままでは、銀行から有利な条件で成長資金を引き出すことは不可能です。
本記事では、元銀行員ならではの冷徹な視点から、減価償却の真の機能と、銀行が「融資の返済能力」を計算する際の裏ロジックを解説します。
教科書的に言えば、減価償却とは「高額な固定資産の購入代金を、耐用年数に応じて分割して費用計上する手続き」です。
しかし、経営者が真に見るべき現場の真実は異なります。減価償却とは「過去に設備投資した資金を、その設備が生み出す収益によって毎期計画的に『現金化(回収)』していくプロセス」に他なりません。「あの機械の減価償却が終わる(=投資回収が完了する)。だから次の投資に踏み切れる」という逆算の思考を持てるかどうかが、成長企業の分水嶺となります。
[関連記事:減価償却とは?中小企業経営者が知っておくべき基本ポイント]
では、なぜ銀行は「減価償却費が返済財源になる」と断言するのでしょうか。
その最大の理由は、減価償却費が「損益計算書上では利益から引かれるが、実際には現金が1円も出ていかない費用」だからです。(現金は資産を購入した過去の時点で既に支払われています)。
銀行が融資の返済能力を評価する際、表面上の利益ではなく、会社が実際に生み出した「自由に使える現金(キャッシュフロー)」を極めて重視します。その計算式が以下です。
※年間返済財源 ≒ 税引後当期純利益 + 減価償却費
つまり、利益計算上は費用としてマイナスされる減価償却費を「足し戻す」ことで、初めて会社が借入元本を返済するための真の体力が浮き彫りになるのです。
減価償却が返済財源であることを理解すれば、設備投資の絶対原則が見えてきます。それは「減価償却期間(耐用年数)と融資の返済期間を合わせる」ということです。
例えば、法定耐用年数6年のトラックを600万円で購入する場合、融資期間も「6年」で設定します。これにより、「毎年の減価償却費(100万円)≒ 毎年の元本返済額(100万円)」となり、内部に留保された償却費というキャッシュがそのまま元本返済にスライドする、極めて安全な資金繰りサイクルが完成します。
※ただし、所有権移転外ファイナンス・リースなどのリース資産は、別途リース料の現金支出が発生するため、単純な返済財源としては計算できない点に注意が必要です。
赤字を避けるため、あるいは利益を多く見せるために、本来計上すべき減価償却費を意図的に減らす「償却不足」。これを軽く考えている経営者は少なくありません。
当事務所の財務ロジックから言えば、償却不足は「投資回収が計画通りに進んでいない事実からの逃避」です。そして銀行の審査現場では、これを「利益操作(実質的な赤字・粉飾)」と冷徹に見なします。
表面上の決算書が黒字でも、償却不足がある時点で銀行の格付けは容赦なく引き下げられ、次なる設備投資や事業拡大のための融資の扉は完全に閉ざされることになります。
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