一般的には、ビジネスマナーとして、訪問するときはアポイントをとります。
しかし、銀行員は、アポなしで会社を突然訪ねてくることがあります。
なぜなのでしょう?
【この記事で分かること】
銀行営業担当の大切な役割として、新たな融資先の発掘があります。
だいたいは、半期(6か月)で何先新規開拓、という目標をもっています。
貴社にも取引のない銀行の営業担当が、「社長と面談をお願いしたいのですが」と、突然訪ねてきたことがありませんか。
「なぜうちの会社に?」と疑問を持ったかもしれません。
銀行員は、やみくもに突撃訪問をしてきているのではありません。
貴社の内容をある程度把握したうえで、訪問してきているのです。
銀行員の事前調査の方法は、民間調査会社のデータ活用です。
具体的には、東京商工リサーチや帝国データバンク。
銀行は、上記のような調査会社と提携しています。
調査会社に蓄積されている貴社のデータを確認し、新規で融資取引をしたい、と訪ねてきているのです。
取引のない銀行から新規訪問を受けた貴社は、銀行からの評価が高いと言えます。
ちなみに、不要な融資提案をされたときは、以下記事に記載のキラーワードで断ると良いでしょう。☟
【参考記事】銀行からの融資提案の上手な断り方 ~財務悪化防止のため有効な断り文句~
社長が夕方貴社すると、机の上に取引銀行の支店長の名刺が置かれていることがあります。
日頃から懇意にしている支店長なら、お互いの都合を合わせて面談を申し込まれるはずです。
しかし、名刺の支店長とはあまり面識がありません。何かあったのか?
社長は銀行の営業担当者に問い合わせるかもしれません。
理由はいろいろ考えられるのですが、多いのが
・支店長は融資先の訪問が大事な業務。訪問件数が多く、アポを取っていると件数がこなせないため、突然の訪問になる
・アポなし訪問により、融資先企業の普段の様子を確認したい(事前アポを取ると身構えられる)
・融資先の訪問により、銀行の部下(営業担当者)の仕事ぶりを確認している(苦情はでていないかなど)
のようなことです。
いずれにしろ、大事な用件であればアポイントを入れるはずですから、緊急の用事ではない、と考えられます。
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思い起こせば、私も銀行員の営業担当時代、アポなし訪問をやっていました。
担当時代は、新規融資先の開拓。
最後の方は、営業マネージャーをやっていましたので、部下が融資先経営者を怒らせた場合は、アポなしで飛んでいきました。電話でアポを入れると、怒っている経営者から「もう来なくていい!」と訪問を断られるからです。とにかく顔を見せてお詫びすることが必要でした。
ただし、契約など大切な用事の時には、必ずアポを入れました。
銀行員には、ふらっとやってくる習性があります。
ふらっとやってきても、案外経営者が面談してくれます。社会的な信頼性(銀行看板のブランド力)があるからです。
銀行を辞めて、再認識しました。
銀行員が訪ねてくる会社は、銀行が近づきたい会社です。
特に支店長などが「ふらっとやってくる会社」は、銀行から信頼されている会社と言えそうです。
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