先日愛媛県の経営者勉強会で、講師を担当する機会があった。この勉強会では、数年前にも講師をしており、2度目のご依頼だった。
このように、以前講演実績がある先から、再度声掛けいただくことは、大変嬉しい。
講演にあたり事務局との事前打ち合わせで、「今後日本経済がどうなっていくのか、話してほしい」という要望があり、演題を「日本で今後起こりそうなこと」という大きなものにした。
今までは、決算書とか、銀行対応とか、創業とか、商品の価格決定法とか、農業の6次化とか、絞り込んだテーマが多かったのだが、今回はいつもとは勝手が違う。適度な緊張感をもって講演に臨んだ。
参加者は、地元中小企業の経営者約25名。驚いたのは、受講者の「講演を聴く姿勢」。
話を始めると全員が顔を上げ、真剣な眼差しを向ける。90分間、舟をこいだり、スマホをいじる受講者は、皆無。全員が何かを学んで帰ろうという真摯な態度が伝わってきた。そのエネルギーが講師である私にも伝わり、自然に話に熱が入った。おかげで、活気のある良い講義になった気がする。
こういう場で講演できることは、本当に講師冥利に尽きる。会は、最後に活発な質疑応答を経て終了した。あっという間の90分だった。
いつも思うが、こうして講師をすること(学ぼうという意識の強い受講者の前では特に)で、自分も勉強になる。人前で話すためには、話す時間の何十倍もの準備時間をかける。その事前準備が、自分の知識を向上させる。やったことのない分野でも、主催者との意思疎通が図れ、スケジュールが許せば、できるだけお受けすることにしている。
『教えることは教えられること。』再認識した1日だった。