プロコンとして活動している診断士を取り巻く環境が変化しています。
ネット時代は、診断士の主要フィールドであるコンサル業界にも影響を与えています。
例えばクラウドソーシング。ネット上で、依頼者と業者を直接つなげる仕組みです。
この仕組みを使えば、コンサルを受けたい人が、困っている問題と予算をネットに載せます。そして、予算内で課題を解決できる人(コンサル)が名乗りを上げ、お互いの条件が合えば、マッチングが成立します。
コンサルは企業に勤めている人かもしれません。副業でやっていたり、将来の独立を見据えて、経験実績作りをしているのかもしれません。我々本業でやっているコンサルより、リーズナブルな対応が出来るでしょう。
このようにネットでの直接マッチングは、コンサル市場のサービス価格下落の要因となります。
一方で、診断士にとって有利な情報もあります。
AI(人工知能)時代が間近となってきました。
多くの士業でAIに業務を奪われるのではないか、と危機感が高まっています。
2015年12月に公表された、オックスフォード大学と野村総合研究所の研究で、「AIによる代替可能性の高い職業」で、3つの士業が、代替可能性90%以上、それ以外の3つの士業が75%以上となっているという記事が、9月25日(月)の日本経済新聞の朝刊に掲載されていました。
この記事によると、行政書士の代替可能性が一番高く、93.1%、その次に税理士の92.5%、弁理士の92.1%と続いています。
公認会計士が85.9%、社会保険労務士79.7%、司法書士78.0%となっており、この表に載っている8士業のうち、弁護士(1.4%)・中小企業診断士(0.2%)を除く6つの士業が、代替可能性が高いとされています。
あくまで予測で有り、この通りにはならないでしょうが、診断士は、AI時代に比較的強い資格と言われています。業務遂行のためには、クライアントである経営者とのコミュニケーションスキルが重要であり、この部分はAIでは置き換えにくいからです。
診断士資格取得の気運が高まるかもしれません。
診断士取得を活用してプロコンをしている私にとって、クラウドソーシングの広がりやAI時代の到来は、非常に興味をひかれる環境変化であります。
ただそれでも、あたふたすることなく、今自分がやれることをしっかり行い、信頼を高めていくことがことが大切ではないか、と思っています。