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中小企業診断士実務実習で何を学んできますか?

今年中小企業診断士(以下診断士)2次試験(27年度試験)にパスされた方、おめでとうございます!いよいよ2月から実務実習が始まると思います。

私の時と制度が変わっていなければ、1社5日間、合計3社15日間の実務補修を修了し、はれて診断士の登録に進めます。実務実習では、指導教員のもと、3~6名程度のメンバーがグループとなり、会社経営者に対して、経営診断を行い、会社の目指してくべき方向性を提言していきます。

私も丁度5年前に、実務実習を経験しました。実習にでなくても登録要件を満たす方法もあるようですが、実習参加をお勧めします。プロのコンサルタント(以下プロコン)を目指すなら尚更です。確かに、実習参加には費用と時間がかかりますが、投資した以上の効果を得ることができると思います。以下、実習の効果について、少しお話してみます。

まず、実習に参加することで、貴重な経験ができます。起業時のプロコンにとって、一番不足しているのは、経験と実績です。実習に参加することで、無償ではありますが、3社の経営診断をしたという実績になります。経営診断の進め方も、頭に入るでしょう。

次に、指導員の先生との出会いです。私は広島で実習を受けましたが、いずれもタイプが違う3人の指導員の先生から、役立つノウハウや考え方の教えを受けることができました。今でも、その時教えていただいたことは時々思いだし、実戦の中で活用しています。

最後に、実習メンバーとの出会いです。3回の診断の中で、10人~15人の同志と知り合う事が出来るでしょう。この出会いは大切にしたいものです。私の場合は、起業した後もその中の何人かとは、懇意にしていただいています。複数の優秀で前向きな人材との出会いは、何事にも代えがたいものです。お金や費用をかけても、それだけの価値があります。

そして僭越ながら、少し前を走っている先輩診断士としてアドバイスさせていただきたいことは、「実習を『ただ資格を獲得するための手段』と捉えるのではなく、自分をアピールして今後の診断士活動に勢いをつけるための場にしてはどうか」、ということです。

私は、最初の自己紹介(50名ほど実習受講者がいました)の際、「プロとして起業するために、銀行を辞めてきました。プロコンとして独立します。」と挨拶しました。会場からは「オーッ」と、どよめきがあがり、その後指導員の先生や他の実習生から色々声をかけられました。インパクトを与えることに成功したのです。

今思うと、気持ちが昂っていたのでしょうね。独立起業を前にして、「自分はやれるんだ。」という、根拠のない自信にあふれていた気がします。みんなの前で決意表明をして、一歩を踏み出したかったのかもしれません。不安より期待の方が大きかったのです。振り返ると、無防備ではありますが、それが起業の醍醐味でもあります。

さて、これから実習を受けられる皆さんは、どんなことを学んでこられるのでしょうか。日程はタイトで、慣れない作業もあり、精神的にも肉体的にもきついと思いますが、奮闘をお祈りしております。自分の経験から、きつければきついほど、苦しめば苦しむほど、実りのある実習、以後役立つ体験になるのではないでしょうか。

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ご覧いただきありがとうございました。

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