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売っていることを気付かれない売り方

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事業をしていると、営業は大きなウェイトを占める。

自社の商品やサービスが売れないと、事業を続けていくことが不可能だからだ。営業には大雑把にいって、プッシュとプルがあると「最近身の周りに起こったことから営業について考えてみた」でお話した。

前職の銀行員時代、17年の在職中うち13年間は、営業に携わっていた。その間、プッシュ、プッシュで過ごしていたように思う。自分の営業スキルが未熟だったこともあるが、①短期間で成果を上げ続ける必要があったこと、②結果重視の評価制度であったこと(顧客をどれだけ満足させたかではなく、どれだけ実績を上げたかを評価される傾向)、③銀行員は比較的社会的信用が高く、「銀行さんが言うのだったら。」と成約に結びつきやすかった、などの理由で、プッシュ戦略を重視していたように思う。

その後コンサルタントとして独立してから、プッシュ戦略を採るのをやめた。独立したばかりで信用も実績も少ないうちに、プッシュ戦略を採ると、かなり「胡散臭い」からだ。いかにプル戦略で、見込み客に手を挙げてもらうか、その方法をいつも考えた。会社員時代から180度営業の手法を変えたので、もう少し売り込んだ方がよいのではないか、と迷うことも時々ある。

最近、消費者として色々な分野の営業マンと接することが多い。その商品やサービスのメリットばかり強調し、売りたい気持ちが前面にでている営業マンからは、やり込められているようで、買う気がしない。そしてそんな営業マンが多い。こちらが買う気でいる場合、その気持ちに寄り添い、ニーズを聞き出しながらも、最終決断のために背中を押してくれる。そういう売る気持ちが前面にでていない(もちろん内面には、売ろうという気持ちがあるが)営業マンから買いたいと思う。

買う気満々の顧客に、最後の一押しをしないのは、失礼すぎる。また販売機会を喪失していることにもなる。しかし、その雰囲気を嗅ぎ取り、タイミングを見計らうのは難しい。やりすぎると押しつけがましくなるからだ。売っていることを顧客が気付かない、そんなスマートな営業マンに出会いたいと思う。

売っていることを気付かれない売り方は、営業をしていくうえで、大切な戦略だと思う。

さりげない営業の他に、情報発信により、顧客から買いたいと手を挙げてもらう方法もある。情報発信により、顧客に伝えることは必要だが、情報が氾濫している時代に、ピンポイントで見込み客に、商品やサービスの情報を届けるのは難しい。そのための日々の工夫は必要だろう。

「売っていることを顧客が気付かない売り方」。皆さんの商売ではどうだろうか。

「売っていることを気付かれない売り方 」
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