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補正予算の目玉補助金の採択結果を見て思うこと

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25年度補正予算の目玉補助金である「ものづくり補助金」と「創業補助金」の採択結果が先日発表された。

中小企業が、新事業展開や新商品開発の際に行う設備投資などに、最高1,500万円の補助が出る「ものづくり補助金」。全国から7,396件の応募があり、うち2,916件が採択された。(採択率39.4%)。

サラリーマンや学生などが創業する際に、最高200万円の補助がでる「創業補助金」。こちらは全国から1,593件の応募があり、761件が採択になっている。(採択率47.8%)。

いずれも経済産業省に認定された認定支援機関(商工会議所・金融機関・税理士や中小企業診断士などの士業)が、補助金申請事業計画の作りこみに関与する点が特徴である。(ちなみに私も認定支援機関である)。

採択者とともに、計画づくりに関わった認定支援機関も発表されるのだが、愛媛県の場合、圧倒的に地元金融機関(銀行)が多い。なぜこんなに銀行は、補助金支援の認定支援機関としての影響力が大きいのか。圧倒的シェアだ。背景には、銀行および補助金申請事業者それぞれの事情が存在しているのではないか。

銀行側からすると、①補助金支援を顧客に対して、融資以外の付加価値サービスとして位置づけ、他銀行との差別化を図る②事業期間中の建て替え資金のニーズを取り込む(つまり融資すること。のちに補助金が入金となるため、返済財源がしっかりしている比較的安全性の高い融資)③金融庁からプレッシャーをかけられている中小企業向け融資の増強が可能となる、などの事情である。

一方申請事業者側からすると、①銀行に頼むと、無料で計画作成支援をしてくれる(我々民間コンサルだとフィーが発生する)②事業期間中のつなぎ融資が受けやすくなる(銀行も融資支援をするつもりで認定支援機関になっている)、このようにメリットが大きい。

以上、申請する事業者および銀行の思惑が合致している。また銀行としては、こうした動きで金融庁が指導している「リレーションシップバンキング」機能も強化できることから、補助金の認定支援機関として存在感を発揮していると考えられる。

ある銀行では、メーカー退職者を中途採用して「ものづくりチーム」を立ち上げ、積極的に補助金(特にものづくり補助金)を提案しているようだ。その提案に事業者が乗っかっていっているところもあるだろう。

確かに補助金を有効活用し、新事業を成長軌道に乗せることはいいことだ。しかし補助金事業は、考えているほど、メリットばかりではない。「補助金事業で失敗が多い理由について考えてみる」でお話したように失敗も多いし、「補助金を利用する際の注意点」でお話したようなことを注意していないと、思わぬ落とし穴にはまることもある。

認定支援機関の説明を鵜呑みにするだけでなく、自身で内容をしっかり把握したうえで、補助金を戦略的に活用したいものだ。

 

 

 

 

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