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決算書の見方は、銀行と税務署で違う

5月の今頃は、3月決算の企業が決算申告の最終段階を迎えて忙しい時期です。

ところで決算書については、銀行と税務署で見方が180度違います。

企業は資金調達を有利にしたり、少しでも好条件の融資を引き出したいため、決算書の売上や利益をかさ上げすることがあります。そうして調整された決算書に対して、銀行は決算書をどう見ているか~貸借対照表編~でもお話しましたが、「利益がかさ上げされた決算書」と判断し、文句を言います。

一方税務署は、利益のかさ上げされた決算書に対しては文句を言いません。かわりに利益を過少申告した決算書に対して、脱税であると指摘し、企業に修正を指示します。

また、減価償却費についていえば、どれだけ償却するかは企業の任意です。企業は銀行に対して決算をよく見せるため、減価償却を限度いっぱいまでしないことがあります。結果利益が多く見えます。この処理を銀行は、「銀行は決算書をどう見ているか~販売管理費編~でもお話しましたが、一種の粉飾と見做します。逆に税務署は、その処理で利益が上がり、納税額が増加するため、文句はいいません。

このように決算書の利益に関するスタンスは、銀行と税務署では全く異なるのです。

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