最近、企業関係者と話をしていると、若手社員の定着率が悪く、すぐ退職するという話題に触れることが多くなりました。そのことを証明するような記事が11/14付愛媛新聞に掲載されていました。
「就活開始前に厚生労働省が業種別離職率を公表」という記事です。
この記事によると、大学新卒の3年以内離職率が、「教育・学習支援」48.8%、「宿泊・飲食サービス」48.5%、「生活関連サービス・娯楽」45.0%を筆頭に、全業種平均で3割を超えているということでした。つまり大卒者の3人に1人が3年以内に離職するということです。我々の新卒時には考えられなかった数字です。
特に長時間労働や厳しいノルマなどがある企業で離職率が高いようです。どんな環境変化が離職率の高い状態を引き起こしているのでしょうか。
思い起こしてみると、我々の時代にも長時間労働や厳しいノルマはありました。しかし、それをフォローしてくれる上司や先輩が存在しました。経済はまだまだ成長していくという希望もありましたし、企業自体にも新卒3年程度は失敗を許すなど、余裕がありました。
時代の経過とともに、企業には余裕がなくなりました。新人をフォローするべき上司や先輩は、自分のことに精一杯で教育まで手が回りません。そうした中、新卒者は即戦略化を求められ、孤立無援の状態になっているのではないでしょうか。最近の若者の質が落ちているわけではないと思います。
この状態に気が付かないと企業はいつまでも「学生の質が落ちた。最近の若者は忍耐が足らない。」と嘆き続けなければなりません。解決策は見つかるのでしょうか?この記事を見てそんなことを感じていました。
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