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ニチイ学館の英会話事業進出について

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介護業界大手のニチイ学館が英会話事業に進出し、業容を急拡大しているというニュースを雑誌で見ました。

ニチイ学館は、介護と医療事務受託の最大手です。全く違う業界の英会話になぜ注力するのでしょうか。雑誌には経営者のインタービューが掲載され、英会話事業の強化について、以下のような説明がされていました。

①介護ビジネスには介護報酬の改定という大きな制度リスクがあり、利益計上をこの分野に頼りきるのは危険を伴う。英会話ビジネスの強化は、経営リスクの分散効果を狙ってのものである。
②当社が得意とする医療事務員、ヘルパー養成講座は、不景気で受講が殺到し、逆に好景気に受講者が減少する。対して英会話は好況期に受講者が増加する傾向がある。よって好況期の既存講座(医療、ヘルパー)の減少分を英会話講座の増加で補完できる。
③今後は、海外進出や外国人患者の受け入れに取り組む病院、海外でのロングスティを目指す高齢者、幼児教育のそれぞれで英会話教室の需要が高まる。よって医療や介護、保育との事業間シナジーが期待できる。

この説明を聞いて「アンゾフの成長ベクトル」を思い出しました。新規市場に新製品を投入するいわゆる「多角化戦略」をニチイ学館は採用しているのです。多角化戦略は、企業が大きく飛躍する機会になる可能性が高い反面、経営資源の分散により、失敗に終わる可能性も高くなります。ハイリスク、ハイリターンの戦略です。

ニチイ学館の思い切った戦略、結果はどうなるやら。今後に要注目です。

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